カオスな奴らとクリームシチュー (ページ26)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:4,147 hit

二十四話ページ26

マミ「その声は、冬音のものでは最早なく。男とも女とも、老人とも子どもとも取れぬ声が可憐な冬音から発せられています。その声に、ルークと創は聞き覚えがありました。ここに、来る前に聞いた時と全く同じ声です。」

冬音？「悪くない、なかなか悪くなかった。楽しかった。ああ、それなりに楽しかったぞ人間よ」

ルーク「なぁ、一緒に食いたかっただけだろ？」

冬音？「さぁな」

ルーク「いつでも呼べよ『冬音』」

冬音？「…ふん」

ルーク「ったく、素直じゃねぇの」

ナツメ「意外とツンデレ？」

マコト「せやな」

マミ「幸ねの姿も、周囲と同じように揺らぎ、まるで、雪が溶けて消えていくように。その景色に溶け入ていき、それに比例して君達の瞼は自らの意思に反し段々と瞼が重くなります。」

冬音？「帰って良い、縁があればまた会おう」

マミ「そんな声に見送られ、目を覚ますとそこは見慣れた自分の部屋の天井がありました。時計が示す時刻は、夕飯の時間はとっくに過ぎた深夜。夕食を食べていないはずの胃袋は、何故か確実に満たされた温かな感覚があります。
君達の傍らには、小さな銀色のスプーンが何かを訴えるように一瞬、キラリと輝きましたがその輝きに気付かないまま各々の思う通りの生活に戻りました。」

マミ「終わり」