No.78 ページ34
「やっぱいきなり首は無理か」
そう呟くも米屋は一定の距離を保ったまま連続で突きを放っていく
(攻めかかると見せかけてこちらの反撃に即応できる距離を保っている。
これも陽動…!」
ランバネインは即座に背中の一部を変形させ、後ろから迫る緑川に向けて砲撃を放つ。恐らく陽動を利用した奇襲だろう
放たれた弾丸は全部避けられたが、その威力は敵をビビらせるのには充分だった
「流石に二度目はバレバレか…と思うじゃん?」
「?」
ニヤリと笑う米屋にランバネインは眉を寄せるが、その直後自分の背後には剣を構えた敵の姿があった
『クラレント、モード
「ぬ、おおおお!?」
ヴン、という風を切る音と共にruby:過剰負荷:オーバーロード)によりトリオンが漏れ出してキラキラと光るクラレントがバットのごとくぶん回される。慌てて分厚くシールドを張るもただでさえ高い攻撃力をアップさせているクラレントはその程度では止まらない。バキッと音を立てて割れたシールドとともにランバネインは数十メートルほど吹き飛ばされ校舎に突っ込んだ
「うわぁ……えげつねー………」
「フルスイングこわすぎでしょ………」
『……まともに入ってないかも、アレ。シールドにだいぶ威力殺されたし後ろに飛ばれた。手応えイマイチだ』
白銀に輝く剣と漏れ出すトリオン光の合わせ技で幻想的な雰囲気さえ纏う芸術品のような見た目から抱く印象も敵のシールドと一緒に粉々にしたクラレントとそれを起こした張本人を見てヒェッ、と米屋と緑川が顔を引き攣らせる。それにAは苦虫を噛み潰したような顔で返事をしながら軽く剣を振りモードを切りかえて漏れ出すトリオン光を消した
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「まったく、なんて威力をしているんだ」
体の上に乗った瓦礫を退かし、首を鳴らしながらランバネインはぶっ叩くようにしてフルスイングで斬られた腹部を見下ろす
ボーダーの狙撃銃、イーグレットは弾丸の威力もあり、シールド単品では破られる事が多い。それを容易に防ぐほどのランバネインのシールドの性能はかなり高いという事だ
だがランバネインはそのシールドをかなり分厚く張った。それこそ普通の剣などではヒビすら入らないものだ
そのはずだったのだがーーー
「あれを容易く砕いた挙句、オレの体に傷を入れるとは…恐れ入った」
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ヲタクメガネ - 頑張って下さい=∀=応援してます!面白かったです♪ (2019年2月2日 13時) (レス) id: 3e08522e7d (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - とても面白かったです!続きも頑張ってください(*^^*) (2019年1月27日 19時) (レス) id: 4584690b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:βカロチン | 作成日時:2019年1月17日 14時