No.35 ページ37
「三雲君と煌月先輩。なんであなた達がここに?二人ともB級でしょう?」
『お、こんにちはきとらちゃん。俺は個人ランク戦しに来たついでに。オサムはユーマの監視とあとなんか用があるんだと』
「本部からの転属手続きと空閑の付き添いだよ。本当は千佳の方にも行きたかったけど危なっかしいのは空閑の方だからさ」
「酷いなーオサム、俺そんなに信用ないのか?ところでキトラ、なるべくはやくB級に上がるにはどうしたらいい?」
『個人ランク戦でさっきの馬鹿みたいに自分よりポイントの高いのをボコるといいぞ』
「先輩、さすがにもう少し詳しく説明してください。より多くのポイントを貰うには訓練で満点取ってランク戦を勝ち続けるといいわ」
本来ならここに居ないはずの2人を疑問に思った木虎に訝しげな表情で話しかけられ3人はそちらを向き返事をする。チームを組む為にとっとと上に行きたい遊真が血よりも鮮やかな赤い瞳に闘志を灯して尋ねたのに答えたのは木虎ではなくAだった。その説明不足の否めない言い分に木虎が補足する
とはいえ彼女の補足も大して詳しくは言っていないのでどっこいどっこいと言ったところなのだが遊真はごちゃごちゃ説明されるよりも分かりやすかったらしく、わかりやすいのはいい事だと頷いていた
『まぁ訓練の方は心配ないって。ユーマなら楽に満点取れるはずだぞ?戦場での行動を元にした訓練だからお前は今まで実際に現場でやってきてるだろ?』
「そうだな、空閑は強いしランク戦だって大丈夫だろうな。C級には小南先輩より強いやつは居ないだろうし」
「ふむ、コナミ先輩から4勝もぎ取るよりは楽なのか。それならすぐ上がれそうだ」
「ちょ、ちょっと待ちなさい。それならもうB級上位レベルの腕、いいえ、下手したらA級下位レベルじゃないの」
『ユーマは強いぞ〜、ほら丁度今からバムスター倒すやつするんだし見たらわかるって』
むっとした表情になった木虎を宥めながら話しているうちに距離が空いてしまった集団を追いかける。
とはいえ、遊真がくぐり抜けて来た場数は生易しくはない。血を吐くような苦しさと葛藤の中で、それでも独りで立って、小さなその手に武器を握り締めて、自分を、そして大切なモノを護ってきたのだ。ついこの間まで平和ボケしたド非戦闘員だった新入隊員立ちと比べるのは酷というものなのだが
「さぁ、到着だ!君たちにはまず仮想戦闘モードでネイバーと戦ってもらう!」
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アキ猫(プロフ) - No.44が蛟龍さんの「トリオンは生体エネルギーである」という小説の10ページ目の文に似すぎていませんか? (2021年6月28日 5時) (レス) id: 5cc706f72c (このIDを非表示/違反報告)
view_kc(プロフ) - 独自の設定がしっかりしてて面白いです!頑張って下さい (2019年2月24日 22時) (レス) id: 83b9dd6e07 (このIDを非表示/違反報告)
きのこの山よりたけのこの里(プロフ) - 本当ですか!!ありがとうございます!楽しみにしています!! (2019年1月18日 7時) (レス) id: a4f66017fa (このIDを非表示/違反報告)
βカロチン(プロフ) - きのこの山よりたけのこの里さん» わ〜!ありがとうございます好きって言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです!続編まだ本文が書けて無くてですね…明日明後日くらいまでにはパスワードも外して公開する予定なので…もうしばらくお待ちください…! (2019年1月17日 19時) (レス) id: 5d2c5598e6 (このIDを非表示/違反報告)
きのこの山よりたけのこの里(プロフ) - この小説めっちゃ好きです!続編に続いてたので、ページに飛んで行ったら、パスワードが掛かっていたので続編のパスワード教えて貰えないでしょうか? (2019年1月17日 17時) (レス) id: a4f66017fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:βカロチン | 作成日時:2018年12月29日 19時