【HQ】幼 馴 染 。【稲荷崎】

男子バレー部マネージャー ページ45

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「マネージャー？」

「おん、さっき北さんと監督がチラッと話してんのが聞こえてん」



部活終わりの部室。
着替えながら切り出してきた銀島の話に全員が耳を傾ける。



「なんや、信介が入れる言うてたんか？」

「いやそこまでは聞こえへんかったです」

「マネかー。確かに今までおらんかったしいいかもなぁ」

「近くに女の子がおるだけでも華があるもんなあ！」



3年生を中心に盛り上がる“マネージャー”の話。
その傍らで機嫌が悪くなる者もいた。



「今更入れてどうすんねん」

「侑は自分が嫌なだけでしょ」



男子バレー部に現在マネージャーはいない。
強豪なだけあって部員数は多いし、マネージャーの仕事は全て試合に出られない1年が行っていた。それで今までやってきていたし、困ることもなかった。

まぁ理由はそれ以外にもあるのだが。



「あっ信介。マネ入れるってホンマ？」

「なんや、聞いてたんか」

「何でですか北さん！イランでしょ！」

「うっさいわ大声出すなやツム」

「サム！お前はいいんか！」

「別にどっちでもええ」



異様な程に反対する侑。
長身の男が頬を膨らませて駄々をこねる姿に周りは呆れていた。



「喧しいわ侑。それにまだ入れることは決定やない。やってくれる奴も探さなアカンし」

「じゃあ入れんでええやないですか！」

「頑なやなー」

「侑はなんでそんなに反対するん？」



赤木からの問いかけに黙って目を逸らす侑。





「……女なんていたら、気持ちよくバレーできんやん」

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