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『今日は男子悩殺デーやな』
「話変わっとらん??」
「要はヒロインらしく可愛く過ごすんやろ」
『流石治や、分かっとるな』
バスを降りて周りを確認する。言わずもがな稲荷崎の生徒がほとんどだ。
Aの目がぎらりと光った。
「A、それは獲物を見る目や…!!」
「ヒロインとは程遠いで」
『まぁよう見とき』
双子といたら男子はAに話しかけてこない。それじゃ意味ないと、双子から離れるように小走りで校門に向かう。
「あ、一ノ瀬さんおはよー!」
そう話しかけてきたのは、同じクラスの鈴木(男)だった。
『鈴木くん、おはよう!』
「ッ…!!?」
鈴木は顔を真っ赤に一瞬にして染め上げた。
小さく振られた手は萌え袖、普段の微笑からは見つけられない満面の笑み。
その2つで充分な破壊力を持っていた。
『顔、赤いけど大丈夫…?』
「だ、だだだ大丈夫やで!心配せんで…ヒッ!!」
『熱はないみたいやな…よかった…』
ピタリと鈴木の額に手を当てる。
それは鈴木の心を崩壊させるのに充分すぎた。
「あっ…ありがとうございますううううううううう」
結果鈴木は逃げた。
『チョロい男子はあかんな…もっと漫画でしか許されへん、くらいな行動したいし耐性ある男子にするか…?』
「お前そういうとこやぞ!!」
「後で鈴木に謝らなあかんな…」
『次のターゲット決めたわ』
「ターゲット言うなや!!!」
「鈴木みたいな純情な男子はほんまやめといてくれ。あとでめんどいわ」
「せやな、無駄な期待されたら余計あかんし相手がかわいそすぎる」
うんうん、と頷く二人の会話を右から左へ受け流しつつ、何を仕掛けようか考える。
「一応聞くわ、次誰や」
「男として女に照れさせられるなんて恥ずいからな。相手によっては俺らも許さへんで」
『角名』
「「なら許す」」
角名なら許してくれるし俺らも責任とらんでええな、とチームメイトに見放された角名倫太郎の運命やいかに。
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ちー(プロフ) - 安蒜 佑さん» ありがとうございます!え、明日じゃないですか!!私は今日で終わりましたが、明日の受験頑張ってきてくださいね!! (2020年10月24日 20時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
安蒜 佑(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!受験、私は10月25日です。お互いに頑張りましょうね! (2020年10月14日 21時) (レス) id: 789e459cc4 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - ブドウ味のリンゴさん» 率直でシンプルな感想!ありがとうございます!そういうの好きです(?) (2020年10月14日 19時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - 89さん» お返事遅れて申し訳ありません!そう言って貰えてとても嬉しいです…!しばらく更新できなくてお待たせしてしまっていますが、更新再開までもう少しだけお待ちください…! (2020年10月14日 19時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ味のリンゴ - んもう!好き!!!!! (2020年10月11日 23時) (レス) id: 106317acf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちー | 作成日時:2020年4月28日 9時