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不覚にもその場にいる全員がときめいていた。
ボーッと彼女の背中を見つめていると、いつの間にか治が3人の元に戻ってきていた。
「やっぱ見てたんかい」
「アイツええ奴やったな…」
『侑より断然イケメンやった』
「それは流石に嘘やん?」
『え?』
「え?」
「え?」
「お前らなんなん???」
あとであの子に話しかけてみよう、とAは心に決め、いつもより早い足取りで教室に向かった。
·
一ノ瀬Aは自覚していた。幼馴染である宮侑と宮治が自分に対して好意的であることを。
そして宮侑と宮治も知っていた。Aが自分たちの好意に気付いていることを。その好意をAが嫌がっていないことを。
だがその3人に対して好意を持っている一部の人達は認めなかった。「そんな関係あってたまるか」と。
しかし、それを態度に出すのは女子だけ。…つまり、Aに対してだけだった。
『…何も知らんやつが口出しすんなや』
「なんかあったか」
『んーやなんもないよ』
「なんかあったら言いよ」
『治も私の事大好きやな♡』
「今更何言っとるん♡」
「…流石にキモイ」
『「聞こえてんで角名」』
次移動だってー、というクラスメイトの声を聞き、3人はいそいそと準備を始める。
「あの、一ノ瀬さん」
『はーい?』
「次の授業終わったら、少しええかな」
急に声をかけてきた、クラスの男子。接点はない。
Aの頭が一瞬フリーズした。
『エッ、あ、ええよ!』
「良かった!じゃあ授業後な!」
嵐のように去っていく同じクラスの爽やかイケメンの背中をポカンと見つめるAの肩を、角名が慌てて叩いた。
「からかってあげたいけど授業遅れるからとりあえず急いで」
『アッハイ』
「なんやあの男…まさか告白なんて言わんよな?」
「治も朝されたでしょいいから早くして」
『なんで今日なん…』
別々の意味でキレる3人だった。
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ちー(プロフ) - 安蒜 佑さん» ありがとうございます!え、明日じゃないですか!!私は今日で終わりましたが、明日の受験頑張ってきてくださいね!! (2020年10月24日 20時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
安蒜 佑(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!受験、私は10月25日です。お互いに頑張りましょうね! (2020年10月14日 21時) (レス) id: 789e459cc4 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - ブドウ味のリンゴさん» 率直でシンプルな感想!ありがとうございます!そういうの好きです(?) (2020年10月14日 19時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - 89さん» お返事遅れて申し訳ありません!そう言って貰えてとても嬉しいです…!しばらく更新できなくてお待たせしてしまっていますが、更新再開までもう少しだけお待ちください…! (2020年10月14日 19時) (レス) id: 82aa1e1d2c (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ味のリンゴ - んもう!好き!!!!! (2020年10月11日 23時) (レス) id: 106317acf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちー | 作成日時:2020年4月28日 9時