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両親に「泣く暇があれば覚えろ。笑う暇があれば勉強しろ。お前の感情の一挙一動が無駄だ。」と言われていた。その為、感情を表に出すことがトラウマだった。だが、同じような経験をしているプリズンタウンの人々と関わって“人間”として扱われ、プリズンタウンに来てから、少しずつ感情を出せるようになる。
【過去】
インターネットを利用した特殊詐欺グループの主犯だった両親の元へ生まれ、当然のように虐待を受けていた。彼女はとても賢かったため、年齢に見合わないレベルと量の勉強をさせられており、響希が少しでもサボろうとしたら直ぐに父親に殴られる様な生活を送っていた。普通の学習に限らずプログラミング言語も習得させられ、幼い頃から強制的に詐欺に加担させられている。自分の行為が詐欺に直接関わるものだと知ったのは10歳の頃。元は純粋な性格だったためとてもショックを受けた。一度両親にバレないよう詐欺用のページに細工をしたが、幾ら頭が良くても10歳である。最終チェックで速攻バレて、1週間水しか与えられなかったことがあった。そこから5年程は幼い頃に殴られたりしたトラウマもあり、両親に怯えて「決して逆らわないいい子」を演じていた。が、あるとき響希の中で何かがプツンと切れた。
「私、どうしてこんなに怯えて生きてるんだろ。…嗚呼、そっか。あの人たちの所為だ。」
どうしたら、怯えずにいられる？どうしたら私は、人間として扱ってもらえる？そして、彼女は気づく。
「あの人たちを殺しちゃえばいいんだ。無理なら、私も死ねば良い。」ー響希は頭が良かった。生まれてからずっと、大嫌いな奴の詐欺のためにひたすら勉強していたから。両親に気付かれないように準備して計画を立てるのに、そう時間はいらなかった。家にあるもので作れる毒を、用意するように言われた紅茶とコーヒーにいれて響希は両親を殺した。響希にとっては、あの人たちは親ですらない…ただ、自分を生んだモノでしかないが。
しばらくしてから殺人、詐欺への加担の容疑で捕まってプリズンタウンへ送られる。両親を殺したことは“法律的には悪”だと思っているが、後悔はしていない。
プリズンタウンに送られて、少ししてからドゥンケルに所属した。持ち前の頭脳から即戦力となり、すぐに参謀隊長になった。
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作者名：夜空。 | 作成日時：2022年6月10日 16時
