儚い者たち 2 (Subaru.S) (ページ47)

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さえ『えっ！』

安『この業界、よくあるんですよ～』

すばる『こんな、しょーもない話どーでもええねん』

さえ『そうなんですか。

すいません。

・・・・・でも・・・・
ほんとに信じてもいいんですよね？』

すばる『オレは杏にしか、興味ない。』

さえ『よかった・・・・

すばるさん、信じます。』

安『にしても、さえさん、杏さんの事、ほんとに大切なんですね』

さえ『高校からの付き合いやしね・・・・

大切な、人ですね。』

安『親友って、いいなぁ～

あっ、呼ばれた！先行きますね。

お先で～す』

さえ『・・・・・・・・・・

す、すばるさん。

この際やから、言いますね！

私と杏は20年一緒に過ごしてきて、

私も杏が、大切で大好きなんです。

あの子が泣かないように、傷つかないように

守ってきました。

それは、親友としてやなくて、

すばるさんが杏を愛してるように、

私も杏を

愛してるんです。』

すばる『それって・・・・・』

さえ『はい。20年も片思いです(笑)

一度も打ち明けた事ないし、これからも

打ち明けるつもりもないです。』

すばる『旦那さんは？』

さえ『旦那には言いました。

一生、2番目でもいいって(笑)』

すばる『一番、恐いライバルやん(笑)』

さえ『そうですよ(笑)

だから、だから・・・・

杏を泣かす事はほんまに止めてください。

たぶん、私はすばるさんよりもあの子の

儚さを知ってます。

子供が出来てからは、強くなったけど。

それでもあの子は・・・・・・』

さえ『杏は不器用やのに、

そのくせ、自分の事より人の事ばっかり気にして、自分の事は我慢ばっかり・・・・。

杏を見てると、ヒヤヒヤするんです。』

すばる『なんか分かる(笑)』

さえ『杏は難しい子です。

だから、ほんまによろしくお願いします。』

すばる『おん。任せとけ！』

さえ『今回の事、言うか言わないかすばるさんに託します。

私からは何も言いません。』

すばる『おん。』

旦那以外に言うたんは初めて。

杏の別れた旦那にも言うた事ない。

けど、すばるさんには言えた。

すばるさんやから

言えた。

杏が心から愛してる人やから・・・・

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