儚い者たち 2 (Subaru.S) (ページ25)

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さっきの「ありがと」・・・・・・

無性に悔しくなった・・・。

オレは、オレの方が好きやねんぞ！って気持ちを込めて、

ゆっくりとゆっくりと、深いキスをする。

唇を離すと、おでことおでこをくっつけて、

『35か！』

杏『言わんといてよ・・・』って、ひっつけてたおでこを一瞬離して、軽く

ゴツンって頭突きしてきた・・・『いったぁ～(笑)』

杏『年齢をはっきり言わんで、よろしい・・・』

すばる『35になりたての杏を味わってみたいなぁ～』

杏『34の私となんも変わらんよ・・・(笑)』

オレは杏の腰に手を回して、抱きながらじゃれた。

杏『こそばいって！34のおっちゃん、何してんのんよ・・・・もう///』

すばる『なー、オレ、なんだかんだ、まだ杏を知らんトコいっぱいある。』

杏『どんな事？』

すばる『ん～、昔の事とか？』

杏『離婚してとか、歌手目指して、オーディション受けたとか言うたやん。』

すばる『ん～、弱い時の杏とか？・・・・どんな将来考えてるとか？』

杏『弱い自分は封印してん。だから、これは口に出さない。

それは私が決めた事やから・・・』

杏はいつになく目力があった。

すばる『将来は？』

杏『これまた、難しいな・・・・・・(笑)

正直な、自分の将来は見えてへんな・・・・

やっぱ、子供達の将来が気になるし、心配。

母親一人でちゃんと育てられるんか？とか

離婚したせいで、やりたい事も我慢してるんちゃうんか？とか

でっかい男になって欲しいけど、私のせいで窮屈な人生、歩んだらどうしよ？って・・・』

すばる『子供の話する時は、やっぱり母親の顔やな・・・・』

杏『あっ、ごめん・・・・』

すばる『オレが振った話やし・・・・・・』