儚い者たち 2 (Subaru.S) (ページ24)

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杏はさっきから時計ばっかり気にしてる・・・

すばる『どしたん？時計ばっか見てへん？』

杏『ん・・・・・あんな・・』

なんか言いにくそうにしてる・・・

杏『12時なったらな・・・・・・』

すばる『帰るん？送られへん・・・飲んでもうたし、泊まると思ってたし・・・』

杏『帰らんよ・・・』

すばる『んじゃ、どしたん？』

杏『・・・・・・12時なったら、私の・・・・誕生日・・・やねん。』

すばる『え～！！！マジで？』

杏『また、1つ歳とっちゃうな(笑)』

すばる『なんで、言うてくれへんの？

プレゼントとか買えたのに！

言うてや～！』

杏『だって、誕生日・・・嬉しい歳でもなくなってきたし・・・

子供できて、自分の誕生日忘れがちなってきてさ・・・(笑)

誕生日ってのも、仕事中に思いだしてん(笑)』

すばる『おまえが生まれた日やねんで！』

杏『でも・・・・すばると付き合って間もないし・・・・・

べつに何かが欲しいって思わんしな・・・・』

すばる『付き合ってすぐ、誕生日・・・なんかしたかったわ・・・』

杏『何か貰う為みたいやん。誕生日やねんって言うのも・・・(笑)

私は一緒におれるだけでいいねん・・・///』

すばる『オレがなんかしたかってん・・・』

杏『ありがとっ///

気持ちだけで、ほんま嬉しいから！！！

すばるに出会えて、一緒におれるだけで、私にとって最高のプレゼントやねん///』

すばる『・・・・・あと、２分。』

杏『ほんま、嬉しない歳なってきた・・・』

すばる『・・・・・・あと１分』

杏『１年、１年、歳減っていったらいいのに・・・(笑)』

すばる『あと、１０秒・・・』

杏『歳、取る～』

すばる『5・4・3・2・1』

杏の目を見て、両手をしっかり握って、

『誕生日おめでとう』

杏『ありがと・・・///』

オレは杏にキスをした。