153手 ページ8
その後、戦でAは早速、苦戦を強いられた。
前線に立つと、嫌でも敵と真っ向からぶつかってしまうからだ。
一人倒しても、また次々と新しい敵が補充されていく。
A「はぁ…はぁ…。」
息を整える暇がない。
手を止めたり、立ち止まれば即座に殺られてしまう。
Aは無我夢中で敵を殺し続けた。
そんなAとは真逆に神威は楽しそうに敵を狩っていく。
それはもう獲物を見つけて狂喜する獣のように。
神威「はははっ!」
A(……またあの笑み……やっぱり苦手だ…)
それでも、敵の数は第七師団より遥かに上回っていた。
A(ダメだ…ちっとも減らない…
本当にあれを全滅できるのかな……
…全滅できたとして、私はそこに立ってるのかな…
…もし…死んだら…父さんに怒られるだろうなぁ…)
死にたくない。
そんな自分勝手な理由でこれまで何十人もの命を奪ってきた自分を父はもう娘として見てくれないだろう。
第七師団にもあの世にも自分の居場所はない。
生きていても死んでも、苦しいだけなように思えてきたAは…
涙が出そうになった…
その時だった。
[ﾎﾟﾝ]
A「んっ…」
神威がAの頭に手を置いてきた。
その手には血がべったりと染み付いていたが…
温かかった。
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます！これからも更新頑張ります！ (2021年3月3日 8時) (
レス) id: 38c3065273 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - めっちゃおもしろかったです！こういう展開めっちゃ好きです！ (2021年3月3日 1時) (レス) id: fba69e2527 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - コメントありがとうございます。頭眩しいは口には出せないことは夢主とハナビにも察しがついていたので、せめて心の中で呟かせました(笑) (2021年2月17日 10時) (レス) id: 38c3065273 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 面白かったです!あの、頭眩しいのとこめっちゃ好きです! (2021年2月16日 17時) (レス) id: 283f5f246a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タンポポ | 作成日時：2021年2月6日 1時
