171あんな思いは二度と ページ26
ハナビ「はわわわ……あ、あの子、大丈夫かな?さすがに今ので死ん…
…って、Aちゃん!?」
Aは瓦礫の山に飛び付くと、急いで瓦礫を手で退かしていく。
そして、生き埋めにされた神楽の身体が露出すると、慎重に引っ張り上げ、声をかける。
A「ねぇ!!起きて!!アンタの兄貴、先行っちゃったよ!!アンタの親父、殺しに行ったんだ!!このままでいいの!?
私も一緒に止めに行くから起きて!!」
ハナビ「Aちゃん…。」
Aはひたすら嫌な予感がしてならなかった。
姉に父親を殺された時の光景が脳裏で何度もフラッシュバックする。
……あんな思いをこの子にはしてもらいたくない。
気づいたらそう思えるようになっていたのだ。
同じ妹の立場として。
A「起きろ!!起きろったら!!
このままじゃ…本当に…
兄貴と親父、二人とも死ぬぞ!!
神楽!!」
その言葉が耳に届いたのか、神楽は辛うじて目を覚ました。
神楽「げほっ!ごほっ!」
A「!…起きた…よかった…。」
神楽「…はぁ…はぁ……神威は…」
A「あっちへ行った。多分、アンタの親父を殺りにいったんだ。」
神楽「パピー…。」
神楽は折れた肋骨を庇いながら、よろよろと立ち上がり、歩き出す。
それにAとハナビも付き添うように、黙ってついていった。
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2021年3月3日 8時) (レス) id: 38c3065273 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - めっちゃおもしろかったです!こういう展開めっちゃ好きです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: fba69e2527 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - コメントありがとうございます。頭眩しいは口には出せないことは夢主とハナビにも察しがついていたので、せめて心の中で呟かせました(笑) (2021年2月17日 10時) (レス) id: 38c3065273 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 面白かったです!あの、頭眩しいのとこめっちゃ好きです! (2021年2月16日 17時) (レス) id: 283f5f246a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2021年2月6日 1時