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第三節麻倉葉7 ページ36
話している内に、立香と葉は無傷でヨミの穴から出てこれた。
相変わらず夜だったが、星の光でヨミの穴の中よりかは断然、明るかった。
立香は夜空の星を見上げて、つい涙がこみ上げそうになる。
立香(…ガネーシャもこんな気持ちだったのかなぁ。)
アンナ「おかえり、葉、立香。」
立香「！…女将…。」
葉「ただいま、アンナ。」
アンナ「…立香。あたしの旦那とヨミの穴の中で随分と仲良しになったみたいね？」
立香「え？」
しかめっ面のアンナの鋭い視線が立香と葉の繋がれた手に向けられる。
立香は慌てて、葉との手を離す。
立香「ご、ごめん！」
葉「まあまあ、そう怒ってやるなよアンナ。」
アンナ「葉。
思ってたより早く帰ってきたけど、まさかアンタ、立香が早く自分を見つけられるように入り口近くで待ってたんじゃないでしょうね？」
葉「いいや、オイラ、アンナに言われた通り、なるべく奥で待ってたぞ。」
アンナ「…そう。立香の奴、頑張ったのね。」
葉「おう。」
立香は改めて、葉の姿を視認した。
やはり、自分より年下の男の子だった。
ボイジャーや幼い方のギルガメッシュよりかは年上みたいだが。
そこで、ようやく思い出した。
立香(…私の夢にマタムネさんと一緒に出てきた男の子と女の子って、この二人だったんだ…。)
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作者名：タンポポ | 作成日時：2022年9月28日 13時
