第一節おしゃまなシャーマン3 ページ16
立香(え…。)
橋の真ん中で立ち止まると、立香の身体はゆっくり橋の手すりに近づいていく。
立香(え?え?まさか、違うよね?)
立香の嫌な予感はどうやら的中らしく、立香の肉体は橋の手すりの上に足をかけると、その上に立つ。
立香(ま、まさか…。)
橋の下には川があった。
深さはどれ位かまではわからないが、亡霊に身体を乗っ取られている今、濡れるだけで済むとは思えなかった。
立香(やばい!!どうしよう!!考えろ!!どうすればいい!?)
立香はぐるぐると状況を打破する方法について必死に考えるが、立香の身体の主導権が亡霊にある時点で、それは無駄だった。
立香の身体の重心が橋の外側に向かって、どんどん傾いていく。
立香(あ…)
もうダメだ。
そう思った次の瞬間、後ろから誰かが立香の右腕を強く引っ張り、引き戻した。
立香「っ!?」
立香の身体を乗っ取った亡霊も驚いたのか、体勢を立て直しながら、後ろを振り返る。
次の瞬間…
[バチンッッ!!]
立香「っっっ!?」
左の頬をひっぱたかれた。
赤いターバンを頭に巻いた、女の子に。
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作者名:タンポポ | 作成日時:2022年9月28日 13時