28 crystal* ページ32
貴女side
私が驚いた表情をしていると、狐さんが声をかけてきた。
「……そこの君、大丈夫かい?」
「あっ、助けてくださってありがとうございました……!あの、貴方は………?」
「いかにも僕は妖怪の中でも美しいと言われる妖怪、キュウビです。以後、お見知り置きを。」
「キュウビさんですね。私はAと申します。これからよろしくお願いしますね!」
私がキュウビさんとお話ししていると、誰かが近づいてくるような気配がした。
「Aっ!……って、キュウビじゃないか
なぜここにいる?」
「オロチじゃないか。別に、僕はこの子に何もしてないよ。
しいて言えば、助けてあげたんだけど。」
キュウビさんは挑発的な目でオロチさんの方を見ている。
もしかして、オロチさんはあまりキュウビさんと仲が良くないのかな……?
とりあえず、誤解を解かないとっ!
「オロチさん!その、キュウビさんは飛んできた石から私を守ってくれたんです。」
私がそう説明すると、オロチさんはちょっと不満そうな顔をした。
「そうか………。それよりも桜町で少し不可解な現象が起きているらしい……。土蜘蛛殿がよんでいるぞ。」
「えっ……あっはい、今行きます。キュウビさん、ありがとうございました。ではまた!」
私はオロチさんのあとを追いかけた。
13人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すみ恋。 | 作成日時:2015年3月21日 13時