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それにしても今まで不満何一つ漏らさずにがんばってきたAがいきなりこんなことを言い出すなんて、やっぱりストレスが溜まっているのかもしれない。
そうだよね、男7人の中にたった1人で入って練習して、そのくせメンバーのジョングクにはいろいろ突っかかれるし、僕らだって仲はいいけど、出会ってまだ1年ちょっとだし。
そんな中で自分の限界以上のことを求められたら誰だってストレスを感じるに決まってる。
それなのに僕はただただAはすごいな、って見てるだけで。
しっかりしろよ、僕は長男じゃないか。
僕がAの心のよりどころになってあげなくちゃいけない。
じゃないとAの心は死んでしまう。
ふと、そのことに気づいてしまった僕は部屋の隅で体育座りをしているAの横に同じように体育座りをした。
JN「Aはさ、我慢しすぎじゃないのかな」
「...え」
JN「だってジョングギの言い分も合ってるかもしれなくても、それでもあんなこと言われてイラつかない人なんていないと思うよ。それをそうか、って受け止められちゃうのは本当の自分の言葉を心の奥底で押し込めてるからなんだよ」
「そんなことないですよ...。だってジョングギの言ってることは全部ほんとのことだし...」
JN「でもAは今言ったじゃない。私だって頑張ってるのにって」
「それは...」
JN「Aは頑張ってるよ。頑張って、頑張りすぎて自分のほんとの気持ちを押し殺しちゃってる」
僕がそう言うとAは黙った。
自分の中で考えを整理しているのかもしれない。
じーっとずっと同じ体勢でピクリとも動かなかった。
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紅蘭(プロフ) - かのんさん» 一番だなんて恐れ多いですが、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2021年6月9日 23時) (レス) id: 494c8cd1da (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 紅一点で一番好きなお話です!これからも楽しみにしております(評価つけ終わってるのに毎回押しがち) (2021年6月8日 18時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅蘭 | 作成日時:2021年6月2日 12時