JIN ページ38
誰だって弱音を吐くことがある。
人間っていうのは嫌なことがあったり悲しいことがあったりするとどうしても思考がネガティブな方向へ向かってしまうものだ。
特に、女の子は。
女とか男とか性別で人を区別するのは好きじゃないけど、このことに関しては、女の子がやっぱりネガティブな方向に行っちゃうと思う。
そのことを深く実感するようになったのは、Aがうちのグループに入ってちょっと経った時だ。
僕たちはデビュー曲のためのダンスの練習をしていた。
ご存知の通り、僕たちダンスができないライン(僕とナムジュンとAだ)は、それはもう苦戦していた。
Aは若さか元の運動神経の問題か、今では俺たち2人よりもダンスがうまいけど、あの頃は全く経験なんてなかったから毎日のように先生に怒られて、ホソクにマンツーマンで教えてもらって、夜遅くまで練習して。
ジミンは練習の鬼だけど、Aもなかなかそれに近しいものがあると思う。
僕はすごいなぁってそれこそ他人事のようにそれを長男らしく見守っていた。
だって僕にはそんなこと絶対にできないってわかってたから。
その分、Aを見守ることでそのパワーをもらおう、なんてちょっと浅はかなことを考えていたせいか、他のメンバーよりAのことをよく見ていたんだと思う。
今ではなぜかジョングクの方がAのことを見てるんだけどね、あの頃の2人は仲がいいわけじゃなかったから。
ある日のAは少し変だった。
普段はいつでも明るく元気なAが朝からずっとイライラしていて。
どうしたんだろう、なんてジョングクを除いた僕たちはみんなで顔を合わせたものだ。
そうして不機嫌なAをさらに不機嫌にさせないように恐る恐る向かった練習室。
いつものようにジョングクはAに冷たい態度を取って。
でもいつもと違った点はジョングクのその態度にAが反応したことだ。
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紅蘭(プロフ) - かのんさん» 一番だなんて恐れ多いですが、ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年6月9日 23時) (
レス) id: 494c8cd1da (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 紅一点で一番好きなお話です！これからも楽しみにしております(評価つけ終わってるのに毎回押しがち) (2021年6月8日 18時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅蘭
| 作成日時：2021年6月2日 12時
