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「はぁ...。寝れない...」
JK「また？もう、ほんとに体壊しちゃうよ」
「うん、寝なきゃいけないのはわかってるんだけど。明日はリハだし」
JK「わかってるなら部屋に行ってじーっとしてなきゃ。そしたらいつの間にか寝れてるって」
「グギはさぁ、どんなとこでも寝れるからそう簡単に言えるんだよ」
俺の胸に埋めてた顔をバッと勢いよく上げると、ちょっと口を尖らせて恨めしそうにこっちを見てくるA。
ああもうほんとに可愛い。
なんでこいつこんなに可愛いの。
なんて言えるのは心の中だけ。
ヘタレな俺はファンサとしてとかふざけてとかその場のノリでとかならAに可愛いって言えるけど、いまだに真剣に可愛いとか言ったことない、言えない。
JK「でも寝ないと明日のリハ倒れちゃうよ。前に倒れて大騒ぎになったの忘れたの？」
「う...」
そう、一回だけ、Aはツアーのリハ中に倒れたことがある。
あの時はもうほんとに心臓が止まるかと思った。
マジで、Aが過労でこのまま死んじゃうんじゃないかって。
Aが病院で点滴打ってる間にヒョンにすがりついて泣いちゃったのは本人には口が裂けても言えない。
「あ、そうだ。グガ、一緒にVLIVEやろう」
JK「は？寝ろって言ってんじゃん」
「VLIVEやればちょっとは気が紛れるかも」
JK「はぁ？」
「ちょっと腕離して。VLIVEの準備するから、グギも来て」
あまりの行動の早さにため息が出てきそう。
VLIVEなんてしたら興奮してさらに寝れなくなるだろうに...。
ちょっと腕の力を緩めた隙に俺の腕の中から抜け出したAはグギも一緒にやるんだからねって言いながら自分の部屋に帰って行った。
なんだよ、もうちょっとイチャイチャしててもいいじゃん。
これくらいしか機会ないのに...。
って、そうじゃない。
あれはもうやる気満々だ。
Aの体が心配だしあんまり乗り気はしないけどしょうがない。
結局、惚れた人には弱いんだ。
ふぅ、と一息つくと俺はA待って、そう言いながらAを追いかけた。
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紅蘭(プロフ) - かのんさん» 一番だなんて恐れ多いですが、ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年6月9日 23時) (
レス) id: 494c8cd1da (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 紅一点で一番好きなお話です！これからも楽しみにしております(評価つけ終わってるのに毎回押しがち) (2021年6月8日 18時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅蘭
| 作成日時：2021年6月2日 12時
