KINGの家の風邪物語4 (ページ28)

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紫耀サイド

なんとか、ちびちびとお粥を食べ始めた廉。

紫「無理して食べなくても大丈夫だからな？」

廉「うん…」

やっぱり吐いちゃうのが不安なのかな…

廉「もう…ごちそさま…する…」

紫「うん、いいよ。またちょっと寝ようか。」

廉「……」

紫「どうした？」

廉「トイ……うっ……」

紫「吐きそう？いいよ、吐いちゃいな？」

念の為に置いておいた洗面器を廉の前に構えると、苦しそうに嘔吐き始めた。

廉「ぅえっ……げほっ…ぇっ…」

背中をさすってやると、ポロポロ涙を流しながら吐き始めた。

廉「ゲボッ……ゲェェ…はぁはぁ…」

紫「大丈夫大丈夫。」

廉「はぁ…はぁ…もう…出ない…はぁ…」

紫「じゃあ口ゆすぎな？」

廉に水を渡して口をゆすがせる。

紫「ちょっと片付けてくるから、寝ときなね？」

廉「うん……」

……

ご飯も食べられず熱も高かった廉だけど、夕方くらいから急に熱が下がり始めて、次の日の朝にはすっかり元気になっていた。

そして、海人はというと、1日俺が行かなかったから寂しがってたかと思いきや、全然平気だったらしく、いつも通りのルーティンを1人でやっていたらしい。

安心した…けど、正直ちょっと寂しい笑

2日ほどして、海人は無事退院し、いつもの生活が戻ってきた。

誰かが体調崩すと、その子ばっかりに気を取られちゃうけど、2人ともちゃんと見ててやらないといけないなと、改めて感じた。