KINGの家の風邪物語4 (ページ27)

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紫耀サイド

熱を測ると39.4度。

紫「朝から具合悪かったのか？」

廉「……」

紫「怒らないから、教えて？」

廉「ぐすっ…ぐすっ…起きたら…頭痛くて…ぐすっ」

紫「そっか…ご飯食べれた？」

廉「お昼にっ…食べようとしたら…吐いてもうた…ぐすっぐすっ」

紫「そっか…1人でしんどかったな…ごめんな、気付かなくて。」

廉「しんどいっ…ひっく…ひっく…」

紫「今もまだ気持ち悪い？」

廉「ううん…ひっく…気持ち悪くない…ぐすっ」

紫「お粥作ろうか。食えそうか？」

廉「無理…ひっく…」

紫「じゃあゼリーならどう？」

廉「いいっ…」

紫「困ったなぁ…何なら食べられるかなぁ…」

廉「いらんから…やから…ここおって…ひっく」

紫「え…？うん、いるよ。」

廉「手ぇ繋いで…ひっく…ゲホッ」

紫「うん、手繋ごうな。」

廉「しんどかった…さみしかった…ひっく…ひっく」

紫「そうだよな。ごめんな、一人にして。」

廉の熱い身体を抱き寄せて背中をさすってやる。

廉「ゲホッ…ゲホッ…うぇぇぇん…」

紫「しんどいな…しんどいな。」

海人のことで頭いっぱいで廉の体調不良に気付いてやれなかった。

反省だな…

今日は病院には戻らず廉のそばにいてやることに。

……

次の日になってもまだ熱がある廉。

紫「冷却シート替えような」

廉「ん……」

紫「冷たいよ〜」

廉「んっ…寒い…」

紫「毛布掛けようか。」

廉「…なぁ…」

紫「どうした？」

廉「お兄ちゃん、海人のところ行かなくてええの…？」

紫「今日は行かないよ。」

廉「でも海人さみしがるんじゃない？」

紫「大丈夫だよ。海人にはお医者さんも看護師さんもついてるし。でも廉は一人になっちゃうでしょ？」

廉「でも…俺、海人のお兄ちゃんやし…」

紫「廉は海人のお兄ちゃんだけど、俺の弟だよ？」

廉「うん…」

紫「俺が廉と居たいの。だめ？」

廉「ううん…ありがとう。」

紫「お粥作るけど食べられそう？」

廉「少しなら…」

紫「じゃあ作ってくるね。」

お粥を作って廉の元へ持っていく。

紫「おまたせ。」

廉「せっかく作ってもらったけど…食べられへんかもしれん…」

紫「いいよ、食べられる分だけで。」

廉「吐いちゃうかも…」

紫「今気持ち悪い？」

廉「ううん。でも、食べたら気持ち悪くなっちゃうかも…」

紫「気持ち悪くなったらすぐやめればいいよ。吐いちゃってもいいし。」