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【廉】
せっかく来たのに、教室行けるチャンスあるかもしれないのに、少し熱があるみたい。
帰りたくなんかない。
でも、身体はしんどい。
どうしたらええんやろ…
勇「じゃあもう少し保健室で休んで、熱が上がるようなら帰ろうか。」
廉「…(コクン)」
勇「給食は食べられそう？」
廉「…少し」
勇「じゃあ無理しなくていいから、食べられる分だけ食べようか。」
結局半分も食べられずに気持ち悪くなってもうた…
勇「横になる？」
廉「…(コクン)」
勇「一応容器ここに置いておくから我慢しなくていいからね。」
廉「…(コクン)」
そして俺はまた気付いたら寝てた。
少しして、強い吐き気で目が覚めた。
廉「ゔっ…！」
慌てて容器を口元に持っていくと、勢いよく吐いてもうた。
廉「げろげろげろ…げぼっ…げぇぇ」
勇「しんどくなっちゃったね。大丈夫だよ。」
消化されなかった給食が全部出てもうた…
勇「ちょっと身体熱いからもう一度熱測ろうか。」
結局熱を測ると37.7度あり、早退することに。
お兄ちゃんに迎えに来てもらって、一応病院に行くと、熱と嘔吐は精神的なものだと言われた。
……
紫耀サイド
学校行って、早退して…
遅刻して行って、早退して…
それでも少しでも学校に行こうと頑張ってる廉。
俺から見たらかなり前進してるし、頑張ってると思う。
でも、なかなか教室に行けないことを廉はすごく気にしているみたい。
廉「もう…俺学校行かれへんかも…」
紫「どうしてそう思うの？」
廉「やって…行こうとすると具合悪くなるし…全然教室行けないねんもん…」
紫「でも、朝から学校行ける日も出てきたし、少しずつ進歩してるんじゃないかな？」
廉「…ほんまぁ？」
紫「うん。だから焦らないこと。」
廉「うん…。俺、またちゃんと学校行けるかなぁ…」
紫「大丈夫。時間はかかるかもしれないけど、ちゃんと行けるようになるよ。」
廉「うん…」
……
頑張ってる廉をできる限り支えながら数ヶ月過ごしていった。
そしてようやく教室にも入れるようになり、授業も受けられるようになった。
まだまだ完全にとはいかないけど、また前みたいな生活に戻りつつある。
もしかしたら、少し発達に偏りがある廉だから、通常学級での生活はしんどいのかもと思ったけど、廉なりに落とし所を見つけて上手に乗り越えてくれたらと思う。
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作者名：GEN | 作成日時：2023年12月30日 23時
