KINGの家の風邪物語3 (ページ35)

今日:47 hit、昨日:15 hit、合計:93,284 hit

･ページ35

廉サイド

昼過ぎ、合宿を終え、家に帰ってきた。

家には誰も居ないと思ってたんやけど、リビングに行くとお兄ちゃんが青い顔して寝てた。

声かけると、お兄ちゃんは大丈夫って言うけど、絶対大丈夫やないよね…

廉「お兄ちゃん、熱は？何度なん？」

紫「何度かな…？大丈夫だよ？」

廉「じゃあ今から測って！」

体温計を差し出すと渋々受け取って熱を測り始めた。

ピピピ…

廉「はい、貸して！…うわ！39度やん！！」

紫「…ははは…」

廉「しんどいんやろ？部屋で寝といたら？」

紫「いや…大丈夫…」

廉「ええから寝とき！海人の迎えは俺行くし、夕飯も買ってくるから！」

紫「…ごめんな…財布からお金持って行って。」

廉「おん。ちゃんと寝ときぃよ？お兄ちゃんすぐ無理するんやから！」

紫「…はい…」

お兄ちゃんをベッドに誘導して、冷却シートを貼ってあげた。

紫「…ふぅ…はぁ…」

廉「ゆっくり休んでや？」

紫「…ん…はぁ…ちょ、トイレ…」

フラフラしてるお兄ちゃんを支えながらトイレに連れていく。

紫「もう大丈夫だから、廉はリビング行ってて…」

廉「なんかあったらあかんし、ここおるって」

紫「いや、お願い…リビング行ってて…ゔっ…」

吐いてる音聞かれたくないんやろな…

でも、お兄ちゃんをほっとけへんって…

紫「げぼっ…げぇぇ…げほっげほっ」

廉「大丈夫やで。」

お兄ちゃんの熱い背中をさすってあげた。

…それにしてもしんどそうやな…

紫「げぇぇ…ゲホッ…ゲホッ…ごめ…も、大丈夫…」

廉「洗面所まで支えるから」

紫「ごめん…ありがと…はぁ…」

こんなに弱ってるお兄ちゃん、初めて見たかも…

口をゆすいでもらってベッドまで支えていくと倒れるように寝てもうた。

気付いたら夕方になっていたから、海人を迎えに行く。

帰りにお弁当買って帰ろ。

学童に迎えに行くと、学童の先生に「廉くんがお迎え珍しいねぇ」なんて言われた。

小学生のとき俺も行ってたから、懐かしくて少し先生としゃべった。

海人と手を繋いで、帰り道にあるコンビニに寄った。

海人は安定の唐揚げ弁当を選んだ。

俺は焼肉弁当にしよっと。

お兄ちゃんにはお粥買っていこう。

あ、一応ゼリーも買っておこうかな。

スポーツドリンクも必要だよね…

結局そこそこの量買うことになった。

袋重っ…

廉「ただいまー」

海「ただいまー！」

海人の手洗いを見守って、お兄ちゃんの様子を見に行った。