KINGの家の風邪物語2 (ページ5)

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紫耀サイド

泣いた言い訳を必死にする余裕が出てきたってことは回復早そうだな。

少ししたら海人をお迎えに行かないと。

廉の様子を見ると、ゆっくり眠れてるみたい。

時間になって、海人を迎えに行った。

一応、廉がお熱だから廉のお部屋には入らないように伝えた。

廉は帰ってきたときもまだスヤスヤ眠れてるみたいで安心した。

海人は帰ってきてすぐミニカーのタイヤを回しながら体を左右に揺らして大好きなアニメを見てる。

今のうちに夕飯作っちゃおう。

ささっと夕飯と、廉のためのうどんを作って、一息ついたところで、会社から電話が。

海人はアニメ見てるし、電話に集中してて少し目を離してたその時だった。

廉の部屋から泣き叫ぶ声が…

この声、海人じゃない…

廉だ。

急いで電話を終わらせて、廉の元へ駆け寄ると、大泣きしてる廉の横でポカン口を開けて立ってる海人。

紫｢廉、どうした！？｣

廉｢おにぃちゃ〜ん、海人がぁ〜！入っちゃダメって言ったのに入ってくる〜うわぁぁぁん〜｣

海｢おねつ？いたいいたい？えんえん？｣

紫｢ごめんごめん。海人、今廉くんお熱だから寝かせてあげようね。｣

海｢ねんね？｣

紫｢うん、ねんねさせてあげよう。海人はアニメ観て来な？｣

海｢はい。｣

素直にリビングに向かう海人。

海人なりに廉のことが心配だったのかな？

廉も海人にうつしたくなくて必死だったみたいだし。

廉｢あのねっ、俺っ、入っちゃダメって言ったんやでっ…ひっく…ひっく｣

紫｢そうだな。廉は海人の為に教えてくれたんだもんな。｣

廉｢なのにっ…言うこと聞かなくてぇっ…ひっく…ひっく…ゲホゲホッ｣

紫｢ありがとな、海人にはちゃんと言っておくからな？｣

廉｢俺っインフルエンザやからぁっヒック…ゲホッゲホッゲホッ！！｣

紫｢廉、もう海人はリビング行ったから大丈夫。泣かなくていいよ。｣

廉｢うん…ひっく…ゲホッゲホッ！！！…ゲホッ！おぇっ！｣

これは吐くな…

急いでゴミ箱を引き寄せて廉の背中をさする。

廉｢ひっく…ゲホッゲホッ！ゲボッ！！げぇぇぇ…｣

泣きすぎて吐いた。

紫｢大丈夫大丈夫。深呼吸深呼吸。｣

廉｢うぅっ…ひっく…ゲボッ…ゲホッゲホッ｣

しばらく泣きながら吐いて、落ち着いたのかぐたっともたれかかってきた。

普段こんなに泣くことないから、熱で情緒乱れてるのかな…

紫｢ちょっと熱上がってきちゃたかな？熱測ろっか。｣