KINGの家の風邪物語2 (ページ1)

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廉登山続きページ1

廉サイド

章｢日の出。九合目からやけど、かなり綺麗やろ？｣

目の前に広がった光景は、まるで絵画みたいに美しくて、これが同じ日本だなんて考えられへんくらいやった。

あまりの綺麗さに写真を撮るのも忘れてた。

章｢今、シャッターチャンスやで？ええの撮れるで。｣

慌ててスマホを取り出してこの美しい景色をおさめた。

章｢すごいよな。頑張ったから、こんなに綺麗な景色見れてんで？しっかり目に焼き付けときや？｣

たぶんこの光景、一生忘れへんと思う。

章｢さて、頂上目指しますか。｣

廉｢はい。｣

日が出てきて少し暖かくなってきたからか、体調も少し楽になってきた。

なんとか必死に登っていると、頂上が見えたきた。

なんか最後の方めちゃくちゃ急だし登りにくくて大変な道やったけど、なんとか登りきった。

すると、頂上にはみんなが居た。

隆｢廉くん来たやん〜！｣

忠｢頑張ったな〜！体調大丈夫なん？｣

廉｢うん、もう平気や！｣

少しだけ休憩して、お守りを買って、皆で下山。

みんなは御鉢巡りしてきたみたいやけど、時間の関係もあるから俺は行けなかったんやけどね。

でも、じゅうぶんに最高な景色を見られたから、大満足やねん。

下山道はひたすらジグザグに降りていくだけで、走るつもりないのに走っちゃうくらい絶好調。

みんなでワイワイしながら下山した。

あんなに苦労して登ったのに、下山は割とあっという間やった。

帰りのバスではみんな爆睡。

もちろん俺も。

バスがとまるところで、お兄ちゃんたちが待ってた。

紫｢廉、おかえり｣

廉｢お兄ちゃん！ただいま！｣

紫｢いい顔してんじゃん。｣

廉｢俺、頂上まで行ったで！御来光には間に合わへんかったけど、すごかった！｣

紫｢そっか、よく頑張ったな。｣

紫耀サイド

正直、どんな顔して帰ってくるのか、少し心配してたんだけど、ものすごくいい顔してバスを降りてきた。

帰りの車の中でも、富士山のことを熱弁してた廉。

この2日間で、随分成長したみたいで、なんだか頼もしく見えた。

俺と海人にお守りを買ってきてくれた。

海人のは、ランドセルに付けてやり、俺のは仕事用のカバンにつけた。

これは一生の宝物だな。

……

次の日は疲れから熱出して寝込んでたけど、いい顔してた。

ほんとによく頑張ったよ。

廉は俺の自慢の弟だ。