11 ページ13
「おっAちゃん。」
時生くんが高らかに腕を上げ、私を迎え入れてくれる。
多摩雄はタバコを買いに行ったらしく、そこには
時生くん以外に戸梶くんと筒本くんだけだった。
ソファーに座り、携帯をいじる。
「学校は？」
最近、私の周りには保護者の様な奴らばかり。
模試だったと伝えると、「やっぱ頭いいとこはそういうのあんだなぁ」と呑気な返答をされる。
「そういやさぁ、Aちゃん。最近なんかあったか？」
顔を上げ、その意味を問うと、多摩雄が心配しているらしいことを伝えられる。
「別に」
ならよかったと時生くんは優しい笑顔を見せた。
「そういやさ、Aちゃんって頭いいんだろ？」
多摩雄が自分のことの様に自慢していたと聞けば、
素直に嬉しい。
「どうせ、いけねぇことしてんだろ？教師に色目使ったり。」
戸梶くんにとっては、軽い冗談のつもりだったのだろう。
でも私は、そうは受け取ることができなかった。
無言でいきなり立ち上がる私に、そこにいた3人は
驚きの表情を見せる。
「何なの？私が成績が良いのってそんなにおかしい？ダメなの？勝手にみんなから逆恨みされて、
挙句に、教師からはそう思われる様なことをする自分がいけないって体撫で回されて。」
視界が涙で滲んで行く。
「そうだよ。私ねぇ、虐められてんの。おまけに教師からセクハラもされてる。...どこのドラマだよって話だよね。」
自虐気味に笑うと、3人は表情を強張らせた。
多摩雄には知らせたのか問われるが、絶対に教えないでくれと言いくるめた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
meg - とてもおもしろいです！ この続きが気になります！！更新頑張ってください、楽しみにしてます！ (2016年8月15日 12時) (
レス) id: 132a1b9566 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜三日月(プロフ) - とても面白いです！続きが気になります！更新頑張ってください！ (2016年6月19日 20時) (レス) id: 8883c94f0d (このIDを非表示/違反報告)
豹王 - 面白いですね^ ^続きがとても楽しみです！！更新頑張って下さい(*´∀`*)待っています〜。 (2014年11月23日 19時) (レス) id: 05a4913f96 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 智崋＠森早下さいさん» ご指摘ありがとうございました。 (2014年9月16日 8時) (レス) id: fa4bb1b6c6 (このIDを非表示/違反報告)
智崋＠森早下さい(プロフ) - すみません、オリジナルフラグを外さないといけませんよ汗 (2014年9月15日 23時) (携帯から) (レス) id: e2044727cb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Misaki x他1人 | 作成日時：2014年9月15日 21時
