少しの後悔 ページ7
Aside
本格的に動くのは明日からということにし、今日は寝ることになった。
「いつもはどういう風に寝てた？」
「前半寝る人と後半寝る人決めて、起きてる人に見張りさせてた！」
言うや否や、何か錠剤のような物を飲む日向。
「……？ なに、それ。」
“これか？” と言いながら、取り出して見せたのは、袋に入った赤みがかったサプリメント。
何でも、一日分の栄養がそれで足りるらしく、この一月これでしのいでいたらしい。
(……凄いもの持ってるんだな烏野って。でも……)
「……それ、お腹の足しにはならないよね。」
あくまで“一日分の栄養”だから。
「おう……はっきり言って旨くもねぇし……」
「そういうもんだから仕方ないだろ。……まあ腹へったけど……」
「……よかったらだけど、コレ、いいよ。」
まあ、栄養重視のバーだし、味を期待されても困るものだが、
「お腹にはたまるんじゃない？」
「……っ、いただきます！」
言うなりすぐに食べ始めた日向と、
「……いらねぇ。」
……やっぱり。
「言うと思ってた。……これならどう？」
――――――――――――――――――――――――
影山side
……いくら腹が減ってたって、コイツのくれるものを簡単に食ったりするもんか。
そう思ってたのに……
「……何してんだ？」
「？ 信用できないんだろうから、毒見。」
“何も入ってないし、これから同じの食べるし、”
こちらに投げて寄越してから、何でもなさそうに言った。
「食えば？」
そう言って一口噛り、顔をしかめて“マズイ”と言う。
(……ここで食ったら何か負けた気すっけど……クソッ！)
「お、ありがとう食べてくれて。日向も……って寝てるか。」
渋々食い始めた頃には日向はもう寝入っており、今日は俺が見張りだった、なんて思い出す。
「見張り時間、半々だと寝る時間少なかっただろうね。」
ぼそりとアイツが言った後、銃を構えて隠れ家の入り口付近に座り込む。
「……何してんだよ。」
「見張り。寝ていいよ。」
事も無げにそんな事を言う。
……正直ありがたかった。
でも、
「……別にいい。まだ信用した訳じゃないからな。」
口を突いたのはそんな言葉で。
「……だよね。」
……そう言ったアイツの顔が酷く寂しそうに見えて、すぐに後悔した。
まあ、取り消す事もできなかったが。
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えま(プロフ) - えぬえぬさん» ありがとうございます！！ 久々の更新ですがよろしければ読んでやってください！ (2018年2月26日 21時) (
レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - tamaさん» ありがとうございます！！ 亀更新すみません…… (2018年2月26日 21時) (レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - 無気力ガールさん» ありがとうございます！！ 更新しましたのでよろしければ読んでみてください！ (2018年2月26日 21時) (レス) id: 8f82649d25 (このIDを非表示/違反報告)
えぬえぬ - すごくこの作品好きです！ 更新頑張って下さい (2017年10月29日 12時) (レス) id: 6c842c63e8 (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - この作品とっても面白いです！！更新頑張って下さい！！ (2017年6月28日 4時) (レス) id: 04d6b2d3d3 (このIDを非表示/違反報告)
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