第１２６話 ページ29
「へ〜。」
御国はそれだけ言い、リリイは真っ青になった。
「面白いこと言うね〜。
でも、そんなの見せかけだけでしょ。
血縁でも何でもない。」
「私だって、わかってるよ。そんなこと。
これがただの、『気休め』だってことも。
本当の家族は、『有栖院家』だってこともね。
でも、アイツらに捨てられた今、
私の家族は、ここにいるみんな。」
そう言って、手で示した。
「Aは、私たちの妹。
今頃、居場所を探したって、Aは渡さないよ！！」
後ろから、夏紀に抱き付かれた。
「どーせ、コスモスさん目当てだしね。」
零桜が言った。
「ねえ、こいつらボコッていい？」
「まだ、ダメなのです。」
港と真菜が言った。
「おっかないこと言うね。」
御国が言った。
「ま、今日は退散しとくよ。
こんなにいちゃあ、俺とジェジェだけじゃ、負けちゃうし。」
そう言って、気味の悪い笑顔を残し、公園から出て行った。
「いや〜、みんなサンキューな。」
藍がのん気に言ったが、その頭を雪杜が叩いた。
「元はお前のせいだろ。」
その言葉を引き金に、みんな藍を責め始めた。
はっはっはー、ザマァ。
「まあみんな、それくらいにしとき。」
コスモスが言った。
「「「「はーい。」」」」
不服そうな返事が帰ってきた。
おいおい・・・・。
「じゃあ、またなんかあったら呼んでくださいね〜。」
「家の方にもたまには来てくださいよ〜。」
「まってるからね〜。」
と言いながら帰っていった。
なんか・・・・・もう疲れた。
「お騒がせしてすいませんね、鉄さん、真昼さん。」
藍の声が聞こえた。
「何だ、まだ帰っていなかったの・・・・・・っておい！！！！！
なんで真昼！？
なんでいんの！？」
「僕がAさんを呼んだのは、
真昼さんと会ったからって、言いませんでした？」
「うん。確かに言ってたね。」
私のばかぁ・・・・・・・。
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