第124話 ページ27
「何であんたがここにいるの?」
一歩、御国に近づく。
私の少し前には藍がいて、後ろにはコスモスがいる。
私を守るように、立っている。
「それはこっちのセリフなんだけど。」
「私は、家族に呼ばれたから来たの。」
藍を指さしながら言った。
それを見てか、にっこりと笑い、ひらひらと手を振る藍。
「あらら。
Aがいる場所聞いても何にも答えてくれなかったのに、
自分だと呼んじゃうんだね。」
「いやいや〜。
これはちょっとした手違いでしてね〜、
てめぇーが来るんだったら、
Aさん、呼ぶわけねぇーだろ。」
へらへらとした顔で言っているが、
何というべきか・・・・。
藍が言った言葉には、恨みのような、憎悪のような思いがこもっていた。
「あっそう。
ねえ、情報屋、0番目。
俺は、Aとゆっくり話したいんだけど。
二人でね。」
それまで後ろにいたコスモスが、私の前に出て来た。
私をかばうように、
私をその背中の後ろに隠すために。
「そんな危険な事、私『たち』が許すと思って?」
そう言った瞬間に、『みんな』が私を取り囲んだ。
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