第113話 ページ15
歩いているうちに、だんだん日も昇っていき、
みんなの家に着いた時にはもう、7時を過ぎていた。
私の家からは、そんなに離れていない。
たぶん、私があっちへふらふら、
こっちへふらふらと、
の〜んびり歩いてきたからだろう。
「おっはよ〜。」
元気よく扉を開けると、真菜が顔を出した。
エプロンをつけ、お玉を手に持っている。
主婦か!!
「おや、珍しいのです。
朝寝坊のAがこんな時間に来てるのです。」
「いつの話?」
身に覚えがないので、聞き返す。
「え〜と、スッごく最近なのです。
Aが7歳くらいの時なのです。」
「それからもう、結構経ってるよ!!」
もう、16なんですけど!
結婚できる年なんですけど!
「とにかく、どうぞなのです。
朝ご飯も食べるですか?」
「そうだね〜、お腹すいちゃったし。」
靴を脱ぎながら答える。
隣では、人型に戻ったコスモスがうなづいている。
「わかったのです。
でも、まだできてないので、待っててくださいなのです。」
そう言って、引っ込んだ真菜。
「じゃ、私たちは、藍のところに行こうかね。」
「うん。そうだね。」
そう言って、玄関近くの階段から、二階へ上がった。
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