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Don'tsay cute.3 ページ34

そんな彼の姿をりおは真剣に見つめて
いた。

 「でもお前の気持ちもすごーく分かるから。
これで良いんだよ。」
今度はりおの顔を見つめ微笑んだ。

「秀一さん…」
りおは赤井の肩にコツンとおでこをつけた。
そのまま目を閉じる。
「お。りおが甘えて来たぞ。」
嬉しそうな声で呟いた。
そっと顔を上げ赤井を見る。
ふにゃっと、いつもなら絶対しないような
柔らかい笑顔をりおに向けた。

 そんな笑顔を見てなんて声をかけて良いのか
分からない。
『私の気持ちを最優先して…自分の本音は
二の次で…』
申し訳ない気持ちになった。

 「そんな顔…するな…」
「え?」
「俺は…お前に笑ってて欲しいんだ…」
赤井はぎゅっとりおの体を抱きしめた。
「あ〜。俺…酔ってるな〜。」
「うん。ベロベロの秀一さん初めて見たよ。」
「見たかったんだろう?」
そう言ってふふっと笑った。
りおはそんな赤井の顔にそっと触れた。


 「りお…俺にもっと触って?」
「え?」
「お前に触れられたところ…気持ちいい…」
アルコールで火照った体に体温の低い
りおの手は心地よかった。
今度は赤井がりおの頬に触れる。
そのままその手をりおの後頭部へと滑らせるとそっとキスをした。

 「…ん…ぁ…ッん」
いつもより熱く性急なキスにりおの体
も反応する。
「ベロベロに酔うと…抑制が効かなくなると…
言ったよな…」
「あれって…本当だったの?」

バーで交わした言葉。
ウソだって言ってたくせに。

 「ふふ。お前に関してだけは…本当…」
りおの耳元でそっとつぶやく。そのまま
首筋に噛みつくように吸い付いた。

「あっ…」

 明らかに色のある声に赤井はゾクリとした。
思わず何度も抱きしめる。
「…りお…りお…ッ…俺の…りお…」
「!」
赤井が小さく呟いた言葉にりおは目を見開く。
そしてふっと微笑むと
「私は…あなたのもの…よ」
「?!」
そっと赤井の耳元でささやいた。

「りお」
「ん?」
「ダメだ」
「え?」
「我慢できない。」
「へ?」
「このままここでお前を抱く。」
「ええっ! ちょ、ちょっと待った!」
「せめてベッドに…」
「やだ。」
「やだって…こ、子どもじゃないんだから…」

 りおの制止も聞かず、ちゅっちゅっと
顔や首にキスをしてくる。
『ベロベロになると普段抑制している分
素直になるというか…ブレーキが効かなく
なるというか…子どもみたいね。』
キス魔になった恋人を見て愛おしそうに頭を撫でた。

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設定タグ:迷探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:aki | 作成日時:2020年1月22日 13時

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