内緒話で大波乱７ ページ15
「キャメルも…疑って悪かった。
こんなに心配してくれる部下はなかなか
居ない。嬉しいよ。しかも、さくらの
お願いを聞いてくれて…感謝する。」
「あ、赤井しゃん…」
思わずキャメルの目にも涙がにじんだ。
***
赤井に感謝され、ご機嫌な様子でキャメル
が帰り、リビングには赤井とりおの二人
きりとなった。
「俺の食生活…そんなに心配だったのか？」
赤井はソファーに腰を下ろすと、静かに
問いかけた。
「あ〜…《ライ》時代を知ってるからね…。
あの頃はコーヒーと、栄養補助食のバランス
バーみたいなのをいつも口にしてたでしょ。
そのイメージが強すぎて…。それにお酒も
タバコも嗜むから心配なの。」
「悪い姿ばかり見せていたのがいけなかったな。」
赤井は苦笑いを浮かべた。
「お前が作った料理は美味い。苦手なものも
無いし、いつも美味しく頂いているよ。
今週はキャメルにも振舞ってやったから早く
底をついてしまったが…。量もちょうどいいよ。」
今週の作り置きメニューを思い出し、
りおが知りたかったことを伝える。
「そういえばキャメルさんが『赤井さんに
手料理をご馳走してもらった』って喜んで
いたわよ。目玉焼き作ってもらったって。」
りおの話を聞いて、ああ。と思い出す。
「作り置きが無くなって、さてどうしようかと
思ってね。買い物に行くのも面倒で、
有り合わせの物で作ったんだ。
まるで朝食のようだと自分でも思ったよ。」
ふふっと笑った顔は本当に嬉しそうで。
赤井が食事の事でこんな表情をするように
なったことが、りおは嬉しかった。
「じゃあ、今週の作り置きは特別に
秀一さんのリクエストにお答えしちゃうよ。
何が良いか考えておいてね。」
「ああ。それは楽しみだ。」
いつか、以前のように毎日一緒に食べられれば良いな…。
赤井はふと、そんなことを考えた。
＝＝おまけ＝＝
「ちょ、ちょっとシュウ！ キャメルの
好きな人ってあなただったの？！」
「は？ 何でそうなる？」
「ジェームズがこじらせているわ。
『キャメルくんに春が来たと思ったら、
お相手はまさかの沖矢(赤井)くん
だったんだ！』って。」
「時々おかしくなるな…ジェームズのヤツ…。」
「そんな悠長な事言ってないでキャメルを
助けてあげて。ＦＢＩの中が大波乱よ！」
「…お前達(ＦＢＩ)は…ヒマなのか…？」
＝＝＝
大波乱だったのはＦＢＩです(笑)
事件はみーんなコナンくんが解決しちゃうから、ヒマです！！
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作者名：aki | 作成日時：2020年1月22日 13時
