検索窓
今日:59 hit、昨日:37 hit、合計:110,079 hit

ピンチ3 ページ13

「あなたのおかげで、閃光弾に目をやられずに済みました。ありがとうございます」
昴は礼を言うと、藤枝に何かを差し出した。
「なんだ?」
「さっき、ウジンが逃げる時にポケットから落とした物です。
おそらく空港のコインロッカーの鍵ですよ」
藤枝の手にそっと鍵を置いた。藤枝はグッとその鍵を握り締める。
「ありがとう…」
それ以上は言葉にならなかった。
藤枝の目から涙がこぼれていた。


 3人のやり取りを、安室は倉庫の屋根の上から見ていた。
インカムで風見に連絡を取る。
「最近のスマホは便利だな。簡単な言葉ならすぐに調べられる」
通信を切った後、安室はつぶやいた。
「赤井…これで貸し2つですよ」


*****


 プルルルル……プルルルル……

 チュ・ソジュンの側近が電話に出る。
「ソジュン様。お電話です」
「まわせ」
「はっ!」

「私だ…。何…ウジンが…。マスターレポートはギムレットによって削除…
それは間違いないのか? …分かった」
自身の斥候からだった。

 「ソジュン様…次はいかがなさいますか?」
側近が静かに訊ねた。
「いや、しばらくラスティーとあの組織からは手を引く。
エンジェルダストのマスターレポートが存在しないとなれば、計画を大幅に変えねばならん。
アメリカを黙らせ、世界を手に入れるために。
今はせいぜい恋人と仲良くやっているが良い。あの組織もろとも、いずれ闇に葬ってやる」
ソジュンはギリッと奥歯を噛み締めた。

運命の歯車1→←ピンチ2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
123人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aki | 作成日時:2020年1月3日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。