検索窓
今日:2 hit、昨日:13 hit、合計:119,807 hit

奪われた恋人5 ページ37

 痛みがあって博士の家へ行けないと行っていたはずなのに…。どこへ出かけたんだ?
昴は胸騒ぎがした。

 すぐにりおのスマホに電話をするが、電源が入っていないという無機質な音声が流れる。
それならばとPCの置いてある部屋へ行こうとしたが、テーブルに小さな発信機が置いてあることに気付いた。
万が一のためにと、昴がりおのスマホにこっそり付けておいたものだ。
やはりバレていたか。
だがこれで確信した。またりおが、何か危険なことを考えているのだと。

 エミリーの事は知らないはずだ。
いったいどこへ何しに出て行った?
それが分からなければ探しようがない。

 りおと接点のある人間が、りおが家を飛び出すほどの何かを伝えた…。
誰が?何を?
(待て…。落ち着いてちゃんと考えろ…)
昴は腕を組んだ。


 りおとの接点…。
公安は今、重要な情報はりおに流していない。
組織も、ベルモットが情報を止めているはず。
(?! まさか!!)
最悪のシナリオが浮かんだ。
オドゥムが藤枝に接触すれば、間違いなく藤枝はりおにコンタクトを取るだろう。
そこでエミリーの遺骨が奪われたとりおに伝えれば…。


 昴はすぐに安室に連絡を入れた。
『はい安室です』
すぐに安室の声が聞こえた。声のトーンからして、まだオドゥムの動きに気付いていないようだ。

 「冲矢です。安室さん、オドゥムから何らかの依頼を受けた藤枝が、さくらとコンタクトを
とったようです。
さくらが姿を消しました。藤枝と接触するかもしれません」
『なんですって?!』
安室の驚いた声が響いた。

 『じゃあ、エミリーの遺骨のことをさくらさんは知ってしまったと?!』
「その可能性は高いです」
『ッ!』
エミリーの遺骨のことを知って、さくらはどう思ったのだろうか。
安室の胸がグッと痛くなった。
『すぐにベルモットと連絡を取ります。
アジトへも行ってみますので、冲矢さんはそのまま連絡を待ってください』
「分かりました。お願いします」
いつもは冷静な安室の声が焦っていた。その事が余計に昴の不安を煽る。
「りお…」
昴はスマホを握ったまま、窓の外へと視線を移した。

取り戻す1→←奪われた恋人4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aki | 作成日時:2019年11月18日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。