オドゥムの目的3 ページ26
「オドゥムはラスティーを狙っています。おそらくバーボンもターゲットでしょうね。
あ、でもご心配なく。その事については安室さんにも伝えてあります」
昴は表情を変えずに続けた。
「あなたが刺客に襲われた時のことを考えると、目的はおそらく拉致してギムレットについて聞きたいのでしょう。
ギムレットと最後に接点があったのはバーボンとラスティーですから」
りおは安室の事が心配になる。
「特にあなたはギムレットに執着されていました。
何か知っていると思われているのでしょう」
そこまで話して昴は立ち上がり、窓辺に立つとカーテンをほんの少しだけ開け、外を見た。
病院の敷地内に帽子をかぶった怪しい人影が見える。明らかにこの部屋の様子を伺っているようだ。
「これは提案ですが…退院したらしばらく身を隠した方がいいかと思います。
森教授の助手も塾の講師もお休みして」
「え?」
「星川さくらには、しばらく行方不明になってもらいます」
突然の提案にりおは驚く。
『安室さんはどうするんですか?』
「もちろん、彼にも」
『組織に方には何と言うんです?』
「組織にもオドゥムから命を狙われているのでしばらく身を隠すと言えば良いでしょう。
藤枝のことでバーボンとラスティーに任務を与えたのは彼らですから、とやかく言うはずが
ありません」
昴の説明に一応の納得はする。
『どこに身を隠せば良いのですか?』
昴と離れ離れになると思うと、途端に寂しいという気持ちが湧き上がる。
「安室さんはいくつかある、公安のセーフハウスを使うようです。
あなたは…ケガをしていますし、工藤邸にいてもらいます」
『え?』
「私が24時間護衛しますよ? もちろん、遠出のフリはしてもらいますがね」
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作者名:aki | 作成日時:2019年11月18日 13時