ペリドットとアンバーvol.5【名探偵コナン】【赤井秀一】【安室透】 (ページ25)

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オドゥムの目的２ページ25

　「良いですか？今あなたがその体で出来る事はありません。
それよりも、あなたはオドゥムから狙われているのです。
エミリーが亡くなり藤枝を手駒として使えない。
奴らは直接的にあなたに接触を図ってきた。
それについて早急に手を打たなくてはなりません」
そこまで言って昴は咳払いをする。

　「それなのに病院から抜け出すわ、そのケガを隠して飛行機に乗ってK国へ行くつもりだった
のでしょう？
傷が塞がっていないのに飛行機に乗ったらどうなるかくらいあなたも知っているでしょう？
まして、命を狙っている組織の息のかかった病院へ行こうだなんて…」
昴の顔がグッと険しくなる。

　「私はあなたの何なのですか？」
珍しく、昴に強い口調で問われた。
『私はあなたが好きだから、私とあなたの接点を組織に知ら…』
「せめて相談相手にはなりませんか？」
さくらの手話に被せるように昴が一際大きな声で言った。

　「確かに沖矢昴とラスティーの接点があると知らせるわけにはいかない。
でもこうやって毎日顔を合わせているのに、なぜ一つも相談してくれないのです？」
『それは…』
「私に制止されるとわかっているからでしょう？」
りおは図星を突かれ、返事ができない。

　「止められると分かっていて無茶をする。自分は死なないとでも思っているのですか？
確かにあなたの行動はすべて計算されている。ですが無茶が多い。
何かあってからでは遅いのです。もう少しご自分を大事にしてください。
でないと私の寿命も縮まりそうだ」
『ご、ごめんなさい…』
下を向くりおを見て、再び昴がため息をつく。
「お説教をしたかったわけではありません。今後のことを考えましょう」
『はい』
りおは小さく頷いた。