検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:119,821 hit

藤枝との対峙1 ページ1

午前6時30分———

 さくらは昴にメールを打っていた。
『9:00発成田行きに乗ります。お昼前には成田です。
そのまま近くのホテルに缶詰ですが…。着いたらまた連絡しますね』

「これでよしっと!」
メールを送信して、さくらは最後の荷物をバッグに詰めた。


 タクシーで空港に向かう時、エミリーの入院している病院が見えた。
じっと病院を見つめるさくらを見て、安室はそっとさくらの手を握る。
残り少ない彼女の時間が、どうか安らかであるように。
二人で祈った。

午前9時———
ふたりはK国を後にした。





 成田に着くと、二人はすぐに最寄りのホテルにチェックインをした。
安室はジンに、成田空港近くのホテル到着の一報をメールで送る。
送信ボタンを押すと小さく息をはいた。

 「はぁ〜〜。ホテル住まいも楽じゃないわね」
さくらは荷物を片付けるとベッドダイブした。
「けほっ!けほっ!ごほっ!」
藤枝の隠れ家に潜入した時に、台風の風雨に晒されたせいか少々風邪っぽかった。
K国への潜入でも飛行機やホテルの空調が効きすぎて乾燥するのか、この2日間ずっと喉の調子が悪い。

「あ〜あ、早く秀一さんに会いたいな…」
成田のホテルに着いた事を赤井にメールすると、さくらはウトウトとまどろんでいた。



トントン

 部屋のドアがノックされた。
慌ててベッドから飛び起き、ドアを開けると安室が立っていた。
「二人でラウンジに来るようにと連絡が…」
さくらは急いで部屋の中へ戻ると部屋のカギを掴み、安室と共にラウンジへと急いだ。


 ラウンジに着くとジンが一人だった。ウォッカが居ないのは珍しい。
「ジン、一人ですか?」
さくらは思わず問いかけた。
「ああ、藤枝を連れてくるのに手こずってな。
明日、ウォッカが藤枝を連れて帰国する。
バーボンの読み通り、サカモトの掴んでいる情報をくれてやると言ったら、大人しく言うことを聞くようになったそうだ」
(なるほど。それを伝えにウォッカを行かせたのか)
安室もジンが一人だったことが不思議だったが、話を聞いて納得した。

 「コルン達は当初、暗殺目的で行っていたからね」
さくらが安室に小さく耳打ちした。
「ふん…。キャンティのヤツはギャーギャーわめくばかり。
コルンもぶっきらぼうにしか話さねーから、藤枝と交渉にならなかったんだ」
アイツらは暗殺しか向かねーな。
タバコに火をつけながらジンが愚痴っていた。

藤枝との対峙2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aki | 作成日時:2019年11月18日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。