Love is blind２ ページ22
あれこれと考えて歩くうちに、問題のアパート
にたどり着いた。
入っていった部屋も分かっている。だがココまで
来て自分は何をやっているんだと思った。
このまま知らないフリをしていれば、りおとの
関係は今まで通りだ。自分はりおを手放す気など
毛頭ない。ここで乗り込んでいって気まずくなる
より、自分さえ我慢していれば良好な(？)
関係は続く。
そこまで考えて待てよ、と思い直す。
他に好きな男が出来たりおが、ズルズルと自分
との関係を続けるだろうか？
すでに別れを切り出すタイミングを見計らって
いるのでは？
そう考えると、えもいわれぬ寂しさが昴を襲う。
自分の中で彼女の存在はこんなに大きいのかと
驚かされた。
りおが工藤邸を出て行った時の何十倍も心が痛んだ。
だが、彼女が他の男を選んだということは、
自分にも何か見切りをつけられる何かがあった
のだろう。そう考えれば過失は50:50だ。
彼女の幸せを願うのは、惚れた男の責任だ。
りおに別れを切り出す言葉を言わせるのは忍び
ない。自分から別れを伝えれば、彼女は傷つか
ずに済むだろう。
りおは今まで散々傷ついてきた。これ以上は
傷つけたくない。
自分の気持ちに整理をつけて、(もちろんついて
などいないが)アパートの階段を一歩一歩上がって
いった。
『この部屋か…。』
昴は深呼吸をひとつして、呼び鈴を押した。
「はーい」
中からりおの声が聞こえた。
声色を変え、「宅配業者の者ですが」とドア
越しに声を掛けた。
「今開けま〜〜…」
ガチャ
「す」
「？？！」
「昴さんッ！！」
ドアを開けたりおは、昴の姿をみて驚いていた。
沈黙が二人の間を流れる。
ようやくりおが状況を判断し、言葉を発した。
「とりあえず、中へどうぞ。」
りおの言葉に昴も驚く。
「私が入っても良いんですか？」
「まあ、今は家主もいないので。大丈夫ですよ。」
『男は今いないのか…まあ、確かに玄関先で話す
事でもないしな…』
昴は仕方なく家の中へ入った。
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aki(プロフ) - コメントありがとうございます！とっても励みになります！嬉しいです♪妄想の続く限り書いていきますので、この後もお楽しみ下さいませ。 (2019年11月30日 15時) (
レス) id: 19a1a08cff (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 本編も番外編もとても面白く、大好きです。毎日更新が楽しみにしています！これからも応援しています！頑張ってください！！ (2019年11月30日 15時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aki | 作成日時：2019年10月21日 13時
