愛を誓う2 ページ4
(さかのぼること一週間前——)
カランコロ〜ン
『シリウス』の店のドアベルが乾いた音を立てる。
「あ、申し訳ありません。今日はあいにく貸し切りで〜……って…なんだ、ボスじゃないですか」
金の髪を隠すこともせず、バーの制服を着たルークが声をかけた。
「やあ、ルークくん。ちょっと早かったかい? もうじきジョディくんやキャメルくんも来るんだが」
笑顔を見せるジェームズが片手を挙げ、ルークの元へと歩み寄る。
「いえ、大丈夫ですよ。公安のトールとユーヤ、毛利探偵事務所に居候してるボウヤと阿笠博士、それからMr.冴島が到着しています」
親指で一方向を指さすと、ルークはニカッと笑う。
「おお、そうか。じゃあ私も挨拶をしてこなければな」
来客の名を聞いたジェームズは嬉しそうに言うと、指さされた席へと移動した。
「あ、ジェームズさん。こんばんは」
コナンが子どもっぽい声で挨拶した。
「コナンくん、こんばんは。今日は阿笠博士と二人かい?」
「うん。二人の正体を知っている人たちって限られているからね」
「確かにそうだな」
ジェームズは目を細め、優しい笑顔を向ける。ふとテーブルを見れば、すでにアルコールの入ったグラスが置かれていた。
「なんだ、冴島くん。もう飲んでいるのか」
少々呆れたように声をかけた。
「飲まなきゃいられんよ。今日くらいは、な」
笑顔で答える冴島だったが、その顔には少しだけ寂しさが見え隠れする。
「フフ……そうだな」
ジェームズも目尻にしわを寄せ、ほほ笑んだ。
再びドアが開く音が聞こえる。どうやらジョディとキャメルも到着したようだ。
「さて、お客さまも揃ったことですし。始めましょうか」
ルークが全員に声をかける。皆が立ち上がった。それを合図に、店内には静かなクラシックの曲が流れ出す。
「新郎新婦の入場です」
ルークの一声に拍手が巻き起こる。
同時に、店の奥から黒いタキシードを着た赤井と、純白のドレスを身につけたりおが、腕を組んで現れる。
二人の姿を目にした一同は、割れんばかりの拍手で出迎えた。
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Mexx(プロフ) - akiさん» お返事ありがとうございます!また書きたいとのお言葉が聞けて嬉しいです!akiさんもお身体大切に☺️いつかの連載再開までに体調整えて首を長くしてお待ちしております♡ (4月8日 22時) (レス) id: ba09320b95 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - Mexxさん» コメありがとうございます!連載を終えて随分経つのにこうして読んで頂けるのは本当に嬉しいです!このお話はいずれまた書きたいと思っていますのでのんびり待っててくださいね。でも寝不足にはご注意くださいね。体壊したら大変っ! (4月8日 21時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
Mexx(プロフ) - 先程全話読み切ってしまい、幸せな気持ちにと終わってしまった悲しい気持ちの両方でいっぱいです…。akiさんが最後に書かれていた"一旦"終了という、言葉に期待を寄せ、連載がまた始まる日を楽しみにしています!!素敵な作品をありがとうございます! (4月8日 21時) (レス) id: ba09320b95 (このIDを非表示/違反報告)
Mexx(プロフ) - はじめまして!今更ながら1話から一気読みして、面白すぎてお陰様で毎日寝不足になりました!笑 もうなんて言葉で表したらいいのかわからないぐらい、ストーリーが作り込まれてて、素晴らしい作品としか言いようがないです!!大好きです!! (4月8日 21時) (レス) id: ba09320b95 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - ねしあさん» ねしあさん、コメありがとうございます♪原作の世界では異端である夢主をどう溶け込ませるか。3年間悩みました。『現実と妄想の絶妙な混ぜ具合』というお言葉!何よりの褒め言葉です〜。嬉しいです^_^ この後もお楽しみ下さいね♪ (2022年11月11日 22時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2022年11月2日 12時