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海へ4 ページ4

温かい昴の手——
触れただけで自分でも驚くくらい安心する。
いつも自分を抱きしめてくれる大きな手。
さくらは昴(赤井)の手が大好きだった。
重なり合う手を、昴は空いている手でさらに包み込む様に握った。

 「素直なあなたは好きですが…こうまで素直だと調子が狂います。
こんな事ならドライブじゃなくて……家であなたを抱きつぶせばよかった…」
ほんのり顔を赤くして、少し悔しそうに昴がささやいた。
「えっ!?」
さくらの顔が引きつった。

 「嘘ですよ。疲れているあなたにそんな事しませんよ」
ニコリと爽やかな沖矢スマイル(作り笑い)を見せる。
しかし重なっている手は『逃さない』とでも言うかのように、ギュッと強く握られた。
どう見たって胡散臭い。絶対家に居たら、なし崩し的に…。
さくらは引きつった顔で昴の顔を見た。


「お待たせしました〜!」

 やがて二人の前に美味しそうなランチが運ばれた。
慌てて二人は手を離す。昴は平然としていたが、さくらは照れくさそうに下を向いた。

【ナニモミテイマセンヨ】という雰囲気を前面に押し出して、接客業としてパーフェクトな対応をする店員さんが、二人分のトレーを目の前に置く。
色鮮やかな野菜サラダと厚切りのベーコン。
軽くトーストされたベーグルパンにはフリルレタスとトマト、卵のマヨ和えがサンドされていた。
さすがキャメルが推すだけの事はある。
見応えも食べ応えも十分そうだ。
二人は顔を見合わせ「いただきます」と挨拶をした。




 「ふ〜〜…もう何も入らないわ…」
キャメルがアメリカ人だということを失念していた。彼の体が大きい事も。
「私でもかなりのボリュームでした…。よく食べましたね…」
「まあ…最後の方は昴さんに助けてもらったけど…」
ボリューム満点のランチは、結局最後の何口かを昴に食べてもらった。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - iwaさん» iwaさん、メッセージありがとうございます♪大好きって言ってくださる方がいるだけで、すっごく嬉しいです。前は一喜一憂してましたけど、今はただ、好きな小説を書いて、喜んでくださる方がいて、それだけで幸せです。ご期待に添えるよう、これからも精進します! (2022年4月22日 19時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 初めまして。星が少ないようですが私は大好きです。色など気にせずに!楽しませていただいてます! (2022年4月22日 16時) (レス) @page50 id: 6d6a6077d0 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - はちみつさん» あけましておめでとうございます♪︎はちみつさん、お久しぶりです〜!コメント嬉しいです〜〜!今年もただのラブではない、唯一無二の二人を書いていきますよ〜。よろしくお願いします♪︎ (2022年1月1日 14時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - こんにちは!そして、あけましておめでとうございます!毎日楽しく読ませていただいています!夢主ちゃんと赤井さんの信頼関係がたまりません…!今年もよろしくお願いします! (2022年1月1日 13時) (レス) @page43 id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - あんなさん» あんなさん、ありがとうございます♪最近は閲覧数も減っているのでコメント頂けると本当に嬉しいです〜!長いお話で読むの大変ですよね。でもちゃんと最後まで形にしますので、もうしばらくお付き合いくださいね。良い年をお迎えください。 (2021年12月31日 19時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2021年11月20日 12時

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