ラボ潜入8 ページ41
PM11時———
昴とコナンは埠頭内の高い建物に、安室はラボのすぐ近くに待機していた。
全員がインカムを装着する。
昴は万が一に備えて、ライフルを出し準備していた。
PM11時14分———
看護師が部屋を出たあと、さくらはラフな部屋着から上下黒のジャージに着替えた。
装着したインカムのマイクをトントンと、2回タップする。
メインコンピューター室への潜入開始の合図だ。
前回同様通気口へとその体を滑り込ませた。
広くなった空間をメインコンピューター室に向けて進む。
コンピューターの真上に来たところで、インカムのマイクをトントントンと3回タップ。
それを聞いて、安室がタブレットを使って監視カメラの映像を数時間前のものに切り替えた。
安室の声でインカムに「準備完了」と連絡が入る。
それを聞いてさくらは通気口の蓋を開け、一気にコンピューター室に入った。
メインコンピューターに自分のノートパソコンを繋ぎ、細工をする。
ほんの数秒でパスワードが画面に表示された。
ロック解除画面でそのパスワードを入れると、メインコンピューターはさくらに掌握された。
USBメモリを差し込み、麻薬セクションのデータをコピーする。
ついでに残りの3セクションのデータもコピー出来た。
コピー完了を確認して、メインコンピューターに形跡が残らないように細工をする。
最後に元の画面に戻し、自身のPCをしまい、ジャンプして通気口に勢いよく這い上がった。
そっと蓋を閉め、昨日設置した小型カメラを回収すると全てを小さなバッグにしまった。
自分の部屋に戻り、先ほどの部屋着に着替えてベッドに潜り込む。
インカムのマイクにトントントントンと4回タップ。
任務完了を伝えた。
それを確認して、安室は監視カメラの再生をストップし、通常録画に切り替えた。
コナンが時計を見る。PM11時38分。
予定より6分も早かった。
「さくら、お疲れ様」
昴の声がインカムから聞こえた。
車で待機していた安室も大きく息を吐く。
「僕たち出番なかったね」
「それが一番ありがたいよ」
コナンと昴が笑顔で話をする。
インカム越しにふたりの会話を聞いて、さくらもクスッと笑った。
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aki(プロフ) - コメントありがとうございます。そうですね。つらい場面が多いですね。その分闇を抜けたときの描写を大切にしてます。上手く伝わるか心配ですが…。明るい話も書きたくなって、実は番外編も近々アップする予定です。そちらもお楽しみに。 (2019年9月11日 19時) (レス) id: 19a1a08cff (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 想像以上に重いのですが引き込まれます。赤井さんが好きで本当にこのお話に出逢えて良かった。 (2019年9月11日 19時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - ありがとうございます!凄く嬉しいです。この後も一波乱も二波乱もありますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。 (2019年8月25日 15時) (レス) id: 19a1a08cff (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年8月25日 12時) (レス) id: 63b42929fa (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 失われた声4から、赤井が本名で呼ぶようになりますが、基本二人きりの時だけです。シーンの中で本名と偽名が混在してしまったので、修正しました。ご承知おき下さい。申し訳ありません。 (2019年8月21日 13時) (レス) id: 19a1a08cff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2019年8月5日 13時