次なるターゲット2 ページ1
「次のターゲットが警察?」
安室からの話を聞いて昴は驚く。
「ええ。さくらさんがアジトで仕入れてきた情報です。しかも決行は2日後。すぐに報告しようと無理をしてポアロに来たようです」
工藤邸にたどり着くと、さくらはソファーで眠ってしまっていた。
「かなり衝撃的ではありますが、それくらいでこんなに体調が不安定になるとは思えない。アジトで…何か思い出したのかもしれません」
安室は青白いさくらの顔に視線を移し、厳しい表情を見せる。
「本来でしたら公安の情報を、あなたにお話しする義理は無いのですが…。今回はさくらさんの記憶にも影響を及ぼしかねない。不本意ですが『FBI』にではなく、『星川さくらの恋人』に情報の共有を許可しています。
ですから、このことはあなたの胸の中だけに留めてください。何かあれば正規ルートであなたのボスに協力要請を出しますので」
「分かりました」
昴はしっかりと安室の顔を見つめて返事をする。
「しかしこの後どうされるのですか? もし警察が派手に動き回れば、さくらが疑われてしまいます」
「ええ分かっています。先ほど車の中で聞いた話では、2日かけて仕込みをすると言っていたようです。
つまり現時点でまだ仕掛けられていないと見て間違いない。庁舎内を気付かれないように警戒し、現行犯で逮捕するしかないでしょうね…」
安室は腕を組んで答えた。
「それについては管理官にも打診してあります。心配には及びません」
安室の目は自信に満ちていた。
「分かりました。そちらは安室さんにお任せします。
さくらの事は私が」
「ええお願いします。こちらの事は心配するなと伝えてください」
僅かに笑みをうかべてそう話すと、安室は工藤邸を出て行った。
「りお? 起きてください。ここで寝てしまっては風邪を引きますよ」
「う…ん…」
体を揺すられ、りおは重い瞼を開けた。
「あれ…私寝ちゃってた…。安室さんは?」
「一通り話を聞きました。その後すぐに帰られましたよ。爆弾の事は心配するなと言っていました」
伝言を聞き、『そう…』とだけ呟くとりおは黙り込んでしまった。
「アジトで何かありました? 顔色が良くなかったので安室さんも心配していましたよ」
昴の問いかけにりおはピクリと反応する。
「カーディナルの昔話を聞いて…」
「昔話?」
「うん。昔…爆弾を仕掛けている所を小さな女の子に目撃されて…暗殺に失敗したって話を聞いたの」
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aki(プロフ) - はちみつさん» ありがとうございます!2章ではあんなことこんなこと(///∇///)少なかったですが2.5章は……キャッ♪頑張りたいと思います!4.5章では写真もアップしたい!出来るか心配ですが…。赤井さんのカッコ良くてカワイイシーンをお楽しみに〜! (2020年11月24日 15時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 少し遅くなりましたが四章完結おめでとうございます!別サイトの方も拝見させて頂いています。こちらでは描かれていなかった、あんなことやこんなこと///にキュンキュンしながら楽しませて頂いています。4.5章もあの写真の風景がどこに出てくるのか楽しみにしています (2020年11月24日 14時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - はちみつさん» わぁ嬉しいです!私もこの章を書き始めた時はそこまで詰めてなくて、書いてるうちに繋がって…私も『うわぁぁ』ってなってました(笑)4章もあと数話で完結ですが、その後もちょっとユルい中編〜本編へと続きます!個人サイトにも写真や日記有りますのでそちらもぜひ〜! (2020年11月17日 15時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - こんにちは!色んなことが繋がっていって、1人でうわぁああ!ってなってます(笑)冴島さんの優しさにも昴さんの優しさにも胸がきゅーってなりますね(涙) (2020年11月17日 14時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2020年10月20日 11時