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懐かしい場所3 ページ41

 ♪♬♫♪〜 ♪♬♫♪〜

 挨拶の後、当たり障りのない世間話をして
いると突然、諸伏のスマホが着信を知らせる。
「ちょっと失礼します」
そう言うと諸伏はスマホを片手にその場を
離れた。

 「…広瀬。久しぶりだな」
諸伏が二人から距離を取り電話に出たことを
見届けると、校長はさくらに声をかけた。
「お久しぶりです。冴島教官。校長になられたのですね」
さくらは先ほどとはうって変わって、笑顔を
見せる。
その顔を見て、冴島校長もホッとしたように
笑顔になった。
「お前は今、どこで何をしているんだ?
どうして諸伏警部と一緒にここへ?」
在学中からさくらの事を案じていた冴島は、
さくらの顔を覗き込む様にして問いかけた。

 「申し訳ありません。最初の質問には
お答えすることができません。
お伝えできるのは…今現在も任務中であると
いうことだけ…」
さくらはそう言って言葉をにごした。
「そうか…」
冴島はすべてを悟ったようだった。

 「諸伏は…殉職…したんだな。今のお前と……
同じ部署で」
冴島は顔を上げ、校庭を眺めていた。
「…はい…。私の…目の前で」
「ッ!」
冴島は目を見開き、思わずさくらの顔を見た。
さくらは表情を変えず、冴島を見上げた。
しばらく沈黙が流れる。
風が吹き、周辺の木々がざわざわと音をたてた。

 「広瀬…それは辛かったな…。その事を諸伏
警部はご存じなのか?」
「いいえ…。おそらく殉職した事もハッキリとは
知らされていないと思います。
でも、彼は…とても頭が良い方なので…」
「そうか。それで…ここへ」
冴島は離れた所で電話をしている、諸伏の方へ
視線を向けた。

 「今日ご一緒させていただいたのは偶然です。
私の知り合いと警部が一緒だったところに、
偶然私が居合わせて…。ひょんなことから一緒に
ここへ来ることに」
「なるほど」

 『偶然か…。はたしてそうかな…?』
そう思いながら、冴島はさくらの話を聞いていた。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - タロさん» タロさん、コメありがとうございます! そう言っていただけると励みになります♪嬉しくて小躍りしてます(笑) 長いお話ですが、どうか最後まで楽しんでくださいませ〜! (2022年8月14日 23時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
タロ - 活動していっていただけることを祈っております。 (2022年8月14日 21時) (レス) @page27 id: a474c24b23 (このIDを非表示/違反報告)
タロ - どストライクで一気読みをしております。どうもタロです。赤井さんとりおちゃんのこの先がとても気になり毎この小説を日楽しみに数十話ずつ読んでいます。ささやかではありますがかげながら応援させていただきますので、お方だにきおつけ (2022年8月14日 21時) (レス) @page27 id: a474c24b23 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - コメントありがとうございます! そしてお帰りなさいませ(笑) 最初から読んでいただいたとの事。1年前の文章は読んでて恥ずかしくなる程下手ですが…。(今もさほど変わっていませんけど…)楽しんで頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2020年7月13日 9時) (レス) id: 7b3007e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
セキア(プロフ) - だいぶ前に拝見させていただいたことがあり、続きが出ていることに最近気づきました!!最初から一気に読んでしまいました、素敵な話をありがとうございます!!続きを楽しみにしています^o^ (2020年7月13日 2時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2020年5月27日 13時

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