涙そして決意10 ページ49
Rx-7に乗り込む二人。
「じゃあ、スミマセン。医院までお願いします」
新出先生が安室に声をかける。
「分かりました」安室はそう返事をして車を発進させた。
しばらくすると再び新出先生が安室に声をかけた。
「あの場で言うとメガネの彼が嫉妬すると思って言いませんでしたけど…。
先ほど診察室でさくらさんとあなたの事を話したんですよ」
「え?」
安室は思わずハンドル操作を誤るところだった。
新出にクスクスと笑われる。
「動揺しているのですか? ホントの話ですよ」
『彼は私が守りたい人のうちの一人です。
辛い仕事も彼のおかげでなんとか立っていることができたんです。彼が近くにいる。
例え会うことがなくても。もう何年も彼の存在に支えられていたんです』
そう言ってましたよ、と新出に言われ、安室は思わず頬が赤くなるのを自覚してしまった。
だがすぐに疑問が生じる。
確かに初めてあったのは何年も前だが、お互いの事を話したり食事をしたのはつい1ヶ月前からだ。
「どうしました?」
「いや、出会ったのは何年も前ですが、話をするようになったのはつい1ヶ月前なのに、どうして何年も前からそんな風に思ってくれていたのかと…」
「そうなんですか?」
新出も不思議な顔をした。
「ああ、そういえば」何かを思い出したように先生は手を顎に持っていく。
「熱で朦朧としてたようではっきりとは聞き取れなかったのですけど…。
安室さんは初恋の人の親友…だったと。ひろ先輩とかなんとか…。
それだけ言って眠ってしまったので、夢の話かもしれませんが」
その言葉に安室は自分の耳を疑った。
初恋の相手がスコッチ、いやヒロだった?
ひろ先輩って…警察学校?
心臓がバクバクと音を立てた。
程なくして車は新出医院に到着した。
彼女の容態は時々連絡してくれると約束してくれた。
医院を後にして、安室はヒロのことを考えていた。
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時