悪夢のはじまり7 ページ35
「ちょっとまって! 仮に上層部があえて情報を漏らしたとしても、そんなことは誰も分からない。
普通に考えれば公安の情報が漏れ出ていて、しかも運び屋が行方不明…。
となれば、当然周りの組織は公安にどこかの組織のスパイ(NOC)がいたと思うでしょう。
だとしたら、当然NOCを送り込んだ組織がどの組織か…
裏で暗躍している連中は血眼になって探すはず…」
さくらの推理に風見は手に力が入る。
「そうなると、最も疑われる組織は…」
そこまで言ってさくらは顔を上げる。昴、コナンと目が合う。
先日キュラソーを公安に潜り込ませ、NOCリストを盗み出そうとした組織…。
*****
今から遡ること約3週間前———
臓器売買をする例の暴力団と黒の組織の取引があった。
組織には拳銃が、暴力団には麻薬が取引された。
バーボンとラスティーが初めて組んだあの取引だ。
この取引の後、警察介入に気づいたラスティーが麻薬の取替をした際、バーボンは本来の取引で使われた麻薬を少量抜き取っていた。
ラスティーはバーボンの仕事を確認。
自身は取引後の銃のシリアルナンバーを記録しておいた。
それぞれの情報は安室透、星川さくらの情報として風見に届けられ、理事官の手に渡っていた。
届けられた証拠品はすぐさま専門機関で調査される。
銃は中国を経由しているが、ロシアから輸入されたものだとわかる。
麻薬についても詳細なデータが集められた。
情報解析が終った時、そこにいる全ての者が息を飲んだ。
この麻薬を摂取した者は、痛みも恐怖も感じなくなり、攻撃性が増す。
本人の筋力を限界以上…400%まで引き上げるという恐ろしい作用を持つ薬だった。
つまり、人間を簡単に兵器に変えることが出来るのだ。
自分の体に爆弾を巻きつけ、ターゲットに近づき、笑って起爆装置をおせる。
そんな人間兵器を。
そんな悪魔の薬の名は《エンジェルダスト》。
ロシアからの銃はほとんどが口径の大きな殺傷能力の高いものばかり。
つまり人間兵器となった者を止める術は無くその人間の死しかない。
殺傷能力の高い銃で頭を撃ち抜くしかないのだ。
人間兵器のアクセルは麻薬。
ブレーキは銃というわけだ。
両方そろわなければ使うことは出来ない。
まさに人間兵器の《盾》と《矛》だったのだ。
*****
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時