ペリドットとアンバー【名探偵コナン】【赤井秀一】【安室透】

運命の再会６ ページ17

　マレーシアを拠点としていた「ケンバリ」という組織に潜入していたさくらは、同時期に潜入していた仲間(NOC)と共にその組織の壊滅に尽力していた。
それまでの地道な捜査が功を奏し、壊滅まで後一歩のところまで来ていた時だった。

　ジンたちは間もなく消えてなくなる「ケンバリ」から、能力のある構成員を拉致または救助という形で組織内に引き入れ、仲間を増やす計画を立てていた。
そのリストの中にさくらも入っていた。
ジン、ウォッカ、ベルモット、そして俺の４人でリストアップされた人物を探すため、既に戦闘が激しくなっていた組織のアジトへと潜入したんだ。


　組織内は完全に混乱し、地元警察と組織の戦闘員、NOCたちあろうことか地元の軍まで出動し、敵味方入り乱れて戦闘を繰り広げていた。
その中でさくらも攻撃を受け、瀕死状態のNOC仲間をかばいながら必死に闘っていた。
彼女自身もケガをしていたが、それでも大の男が攻撃を仕掛けても一歩も引かなかった。
だが、３人４人と束になって攻撃を仕掛けられて追い詰められたため、俺がそいつらを撃ったんだ。

　ジンがさくらに声をかけ、ここからの脱出を持ちかけた。
すでに彼女は仲間と共に生還か、共に死ぬかの覚悟していた。
どう説得しても首を縦に振らず、結局気絶させて脱出用ボートに一緒に乗せた。

　「さくらさんたちが《ケンバリ》のNOCだったってことは、ジンたちにバレなかったの？」
コナンが訊ねた。
「ああ。俺たちが潜入した時、陥落間近で内部は大混乱だったから、彼女たちが構成員なのかNOCなのかを知る術はなかったよ」

運命の再会７→←運命の再会５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す