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はじまり4 ページ4

 安室がオーダを取りにラスティーに近づく。
「カフェオレをください」
ラスティーはそう安室に声をかけた。
「少々お待ちください」
《店員》と《客》の会話をして、安室はカウンター裏に入る。


 チラリと視線を向け、ラスティーを観察した。
黒いスキニーパンツに黒いスニーカー。
オーバーサイズの白ワッフルTシャツというラフな服装だった。
肩より少し長い栗色の髪を少し高い位置でポニーテールにしていた。
肌は白く、瞳は日本人としては色素の薄い茶金色…
例えて言うなら琥珀色(アンバー)だ。

 昨日は暗い時間に会っていたし、任務の前だったので意識していなかったが、こうやって見てみると彼女はいわゆる美人の類だ。
その証拠に店内の男性客が一斉に彼女を見ている。

 任務はひとまず終わったはず。
何をしに来たのか分からず、監視役として様子を見に来たのかと安室は思っていた。
カフェオレを持って彼女に近づき、「お待たせしました」と声をかけ、カップをテーブルに置いた。
すると安室にしか聞こえないくらいの声で「今日は何時までバイトですか?」と訊ねてきた。
「今日は5時までです」
「では5時半に昨日と同じカフェで会えますか?」
突然の誘いに面くらいながら、安室は「分かりました」と返事をした。



5時20分———

 昨日と同じカフェ。昨日と違うのはテイクアウトではなく店内のテーブル席で彼女を待っていた。
店内のデジタル時計が5時24分に変わった時、ラスティーが店にやってきた。
飲み物を注文し、安室のいるテーブルまで小走りに近づく。
「お待たせしてごめんなさい」
笑顔を見せ、椅子に座った。
「いえ、まだ約束の時間まで5分あります。僕が早く着きすぎました」
安室の言葉にラスティーは少し驚いた顔をして、再び微笑んだ。
「!」
そんな彼女の雰囲気に、安室はまた少し違和感を感じた。



 「ところでラスティー…」
「さくらでいいわ」
「え?」
「私の名前。星川さくら。あなたも安室透さんでしょ。
ラスティーという名前も気に入っているけどね」
「分かりました。外でさすがにコードネームはナシですね。
でも、そのカクテル、好きなんですか?」
「ええ。このカクテル大好きなの」
今度一緒に飲みますか?
そんな雑談にも応じながら、安室はラスティーの様子を伺う。
「では改めましてさくらさん。わざわざ僕を呼び出したのはなぜですか?」

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時

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