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運命の再会2 ページ13

哀は恐る恐る目を開けてみる。
すると見知らぬ女性が哀を抱きしめて、一緒に床に倒れている。
すぐに「大丈夫?」と声をかけられた。
ビールの箱を見ると沖矢昴が長身を活かし、すんでの所で箱が倒れないよう押さえていた。

 「灰原さーん!!大丈夫ですか?」
光彦が走ってくる。
コナンや博士も慌てて駆けつけた。
「元太!危ないだろう!何やってんだ!!」
コナンが怒鳴りつけた。
既に青い顔で状況を見ていた元太は今にも泣きそうだ。
「まあまあ、とにかくケガもなかったし、商品も痛まずにすみましたから…」
昴が元太に助け舟を出した。

 さくらは哀を立たせると、「危なかったわね。でも怪ケガがなくて良かった」と声をかけた。
「あ、あの。ありがとうございます」
哀が礼を言った。
博士もさくらにケガがなかったか心配そうに訊ねた。
「とっさだったので…。私は大丈夫。元太くんと言ったかしら。
あなたも大丈夫だった? 次は気をつけてね」
それだけ言うと、名前も名乗らずにその場を後にした。
そのさくらの後ろ姿を昴が見つめていた。



スーパーでの出来事から二日後———

 さくらは東都大学の図書館にいた。
森教授から頼まれた資料をPCで作成していたのだ。
森教授は文章作成を極端に嫌う。
いつも講義に必要な資料は口頭でさくらに伝え、それを彼女がまとめて
作っている。
今回も来週の講義で使う資料を頼まれ、出来上がったものを教授のPCにメールに添付して送った。

 「ふう〜」
ため息をついた所で上から「スミマセン」と声をかけられた。
顔をあげると、スーパーで会ったメガネの男性が目の前に立っていた。
「先日お世話になった方とそっくりだったので、お声をかけてしまいました」
スーパーで会った男性と、まさか学校の図書館で会うと思わなかったのでさくらは面食らっていた。
聞くと彼もこの大学の大学院生だという。

 「先日はお名前も伺えないままだったので」
そう言われて、初めてお互いの名前を教えあった。
「良かったらこの間のお礼にお茶でもいかがですか?」
ニコニコと人の良さそうな笑顔でお茶に誘われ、さくらは考え込む。
普段だったら見ず知らずの人の誘いには乗る方ではないが、なぜか初対面のこの《沖矢昴》という男に「懐かしさ」を感じてしまったため、さくらはその申し出の受けることにした。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時

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