【鬼滅の刃】多分神様に試されてるのでこの際抗う事にした【男主】

メンタルボコボコシリーズ ページ21

それから匂いの件を強引に終わらせ、傷ついた心と記憶を全力で消去した後。

｢ほら、これやるよ｣

俺は持っていた工具箱へ手を伸ばすと、まだまだ残っているキャラメルの袋から適当に数個を取り出した。

｢沢山あるし欲しかったら言ってな｣

それから炭治郎と女の子の手に乗せようと差し出すと、喜んで口に入れる彼女とは反対に、驚いて目を見開いた炭治郎。

その反応と話的に、やはりこの世界の菓子類はなかなか貴重らしい。

｢そんな高価なもの受け取れないよ｣

悪いからと首を左右に振られ、俺はため息を吐くと更に腕を突き出し受け取るよう促す。

逆にここまで出しといてもう一度戻すとか俺が虚しいだけだからね？

初めて話しかけた子にこれ食べる？って聞いた時の｢あー、今はいいや！｣って言われる気まずさ半端ないんだからね！？(ソースは俺)

｢気にすんなよ、案内してくれるんだし｣

｢けど、｣

｢いいから食べとけって｣

｢いやダメだ。受け取れない｣

｢.....｣

いや早く受け取ってくんない！？
腕伸ばしてんのしんどいから！！

これ以上俺を傷つけるなよ泣くぞ！！

｢よし分かった俺が食わせてやる。はい口開けて｣

｢えぇっ！？｣

いつまでも受け取ろうせず面倒くさくなった為、どうにかして食わせにかかる俺。

とはいえ記憶じゃこういう時の炭治郎はかなり頑固なイメージだし、どうせ折れちゃくれないんだろう。

なんて思っていたのだが。

｢分かった食べる！食べるから！｣

意外にもあっさりと折れてくれて、俺から渋々キャラメルを受け取ると、ようやく女の子同様口に運んでくれた。

モゴモゴと口を動かし、すぐに気に入ったのか目を光らせて俺の方に顔を向ける炭治郎。

｢....っ、美味い！｣

｢だろ？｣

可愛かったんでもう一個上げたら、今度は躊躇なく笑顔で受け取ってくれた。

いやまぁそれは嬉しいんだけどさ、一個言っていい？
お前俺が近寄るのそんなに嫌かな！？

何その俺が近づくよりキャラメル食べる方がマシみたいな！流石に号泣するぞ！？

｢おうちこっち！｣

｢おい｣

そしていつまで家の反対指さすつもりなのかなぁ君は！
人が悩んでる時にこっちこっち言うな真逆っ子め！！

君と炭治郎のおかげで俺のメンタルボロボロだから。
接近拒否されて笑顔で嘘の道言われてるとかダブルパンチすぎて心折れるわ！！

｢二人は仲がいいな｣

そしてこれのどこを見てそんな解釈になったんですかね炭治郎さん。

そもそもの原因はお前だからね？？

尊敬と仕返し→←匂い問題

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す