17話 兄ちゃんの代わり? ページ17
ドンドンドン
ドアが叩かれた。
「んんっ。ぁ?なんだよ。」
「なんだよ琉藍。」
「お前、大丈夫か?隣まで叫び声聞こえてんぞ?しかもなんで泣いてんだよ。まだ親帰ってきてないんだろ?俺に言えって。」
「ヤダ。お兄ちゃんじゃないと話さない。」
「!!!!!!!」
「優良、顔あげて?」
ゆっくりと顔を上げた。
「俺がさ、氷良さんの代わりになるよ。だから話せって。」
「また思い出したんだ。兄ちゃんの事。やっぱ子供っぽい?」
「フハッ!!おもろ!お前まだ子供だな!思い出して泣くなよ。普通にいるだろ、知ってたか?」
「へ」
「優ー良ーー!!!!久しぶりーー!!」
「は?」
なんでなんでなんでなんで!!
「泣くなよー。ほらー。おいでー?」
ガバッ
理性保ってないとかマジで言うなよ。10年ぶりなんだよ。
「背、めっちゃ伸びたなぁ。もっと伸びろよー?」
「兄ちゃんのバカ。一回殺す。」
「ちょっと待って!?また殺されんの!?」
「また…?また!?説明しろ!」
「エ、ソンナコトイッタッケナァ?」
ガチャ
扉が開いた。
「良いんじゃないの?教えても。」
「だけど!」
「優良には知って欲しくない。なって欲しくない。か。」
「…」
「なんなの!?」
「琉藍、絶対言うなよ。言ったら殺す。」
「氷良。結局はなるぞ。」
「まだ汚れて欲しくない。分かってるよ。でも…」
「氷良、この世は甘くない。弱肉強食だ。甘えるな。」
「それだったら!!優良を向こうに連れて行かなければ良い!」
兄ちゃんが父さんの胸ぐらを掴んでいった。
「分かるよ。その気持ちは。これ以上犠牲を出したくない気持ちはよーく分かる。でもな、もっと犠牲になるぞ。優良にも影響が出る。」
「じゃあさ、俺が頑張れば良い。俺が頑張れば敵全員殺せる。俺の魔式だったら。」
「自己犠牲は辞めなさい。」
お母さんが鉛筆を潰しながら言った。
「アンタの魔式は自他を滅ぼすほどの力がある。」
「イライラしてきたなぁ。さっきからなんなんだよ!!意味わからんことばっかり!!」
ブワッ
「!!嘘だろ。まさかあの鳥って…」
ガンッ
死ぬよ。
は?何言ってんの?
馬鹿なのか?
何言ってんの?
俺と契約したら死ぬってこと。
頭おかしくなった?
初対面に頭おかしくなったかはなくないか?
それだったら馬鹿なのかとか言ってんじゃん。
まぁいいや.取り敢えず死ぬ。どっちでも死ぬか。
なんで?
俺の存在がバレるとダメだから。
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crisis(プロフ) - 番外編のideaとかありましたらどうぞ。フラグに引っかかるものは遠慮させていただきます (2021年7月21日 10時) (レス) id: 585a6af1b9 (このIDを非表示/違反報告)
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