【クリムゾンクラン】裏稼業クランのプリンセス。

17話 ページ18

sideA

あ…シャオとクイーン…

何話してるんだろ。

｢そこの彼女〜！カワイイね〜！｣

わーお。

ナンパされちゃっ…

A『ハルミチー。』

知り合いだったわ。

ハルミチ｢お久ー。｣

A『ハルミチ、何してるノ？』

ハルミチ｢んー？｣

私の頭に手を置かないで。

シャオ｢…！｣

わーお。

シャオの殺気がする〜…

A『ハルミチー？』

知らないふりしとこ。

ハルミチ｢この後ヒマ？｣

典型的なナンパスタイルなんなの？

シャオ｢殺す!!｣

A『シャオ。』

振り返るとナイフを持ったシャオがハルミチに飛びかかる。

ハルミチは私を抱きしめる。

シャオ｢己の…！｣

ハルミチ｢店行こー。｣

凄いね、そのスルースキル。

A『でもシャオが…』

ハルミチ｢カレシじゃないなら別にイイじゃん。｣

そう言えば…

私とシャオの関係性は曖昧。

カレシでもない。

かといって友達でもない。

同じクランに所属してる仲間…？

でもルカやレオン達とも違うのは一目瞭然。

ファミリー？

いや、それも違う…

A『確かにカレシではないケド。』

ハルミチ｢…｣

フードを深く被ったと思えばシャオとは違う匂いが鼻を通す。

シャオ｢…！｣

｢…！？｣

A『ナに？してるノ？』

ハルミチ｢カレシじゃないなら、もらっちゃおうかな。｣

変な冗談を…

シャオ｢…A、今なら許す。｣

暗殺者を怒らせたら怖いしなぁ。

ハルミチ｢何ー？DV系？良くないヨー。｣

私の手を触れ合ったことの無い手が触れる。

大きいのに細い指が私の手を握る。

A『お店ってそーゆーのやるノ？』

ハルミチ｢基本はお触り厳禁じゃないのかな？｣

なんで知らないの。

シャオ｢…動くな。｣

ハルミチの隙をついて首にナイフを当てる。

ハルミチ｢おっと。｣

手を上げた所で私は帰還。

A『シャオ。』

シャオ｢…｣

不機嫌の極み。

A『ハルミチについてく。』

ハルミチ｢…やったー！｣

ハルミチ(やっぱり元々日本に居たんだろうなぁ…)

シャオ｢いい子にする。｣

ナイフをしまって私の傍を固める。

シャオの手を握って歩く。

A『バイバイ。』

ハルミチ｢またねー。｣



A『クイーンと何話してたの？』

人の気配が無くなった場所でようやく話し始めた。

シャオ｢要求された。｣

何を？

シャオ｢…でも断った。｣

だから何を？

シャオ｢お前は己のだから。｣

どういう事か知りたいけど良いや。

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